房総半島の養老渓谷は千葉県を代表する景勝地で、養老川沿いに滝を巡る散策路が整備された人気の観光エリアです。渓谷ハイキングは車椅子では無理ですが、養老渓谷の中心部にある「山の駅喜楽里」は車椅子で利用できる観光施設です。住所は大多喜町になります。
養老渓谷一帯は山と谷が織りなす複雑な地形が連続します。アップダウンが連続する道路から、山の駅喜楽里の駐車場に入ります。
山の駅喜楽里はフラットな敷地にある施設です。車椅子で問題なく利用できます。
身障者用駐車スペースはトイレ棟に近い場所に2台分設けられています。前後左右スペースに余裕がある駐車区画です。
身障者用駐車スペース横の未舗装エリアの先に「遠見の滝」があります。未舗装ですが固くてデコボコが少ない路面なので、車椅子で滝まで移動できます。遠見の滝は、長い歳月をかけて先人たちが岩盤をくりぬいた「川廻しの滝」です。車椅子からの低い目線では見えにくいのですが、巨大な人工穴とそこから流れ落ちる水流を眺めることができます。
山の駅喜楽里は、施設棟とトイレ棟で構成される施設です。トイレ棟は一段の上に建っています。
バリアフリートイレ側に段差解消スロープがあります。スロープの横は喫煙所です。喫煙者がいると、紫煙が漂います。
スペースはやや狭い個室のトイレで、ウォシュレット付き便器が備えられています。
施設棟は大きな建物ではありません。お土産店とセルフサービスの飲食店「養老食堂」が営業しています。スペースの絶対的な余裕はありませんが、内部はフラットで車椅子が移動できる通路幅は確保されています。
お蕎麦などが提供される養老食堂の店内席は、可動式のテーブル席があります。空いていれば車椅子で利用できる食堂です。屋外席もあります。
養老渓谷はバリアフリーな観光地ではありませんが、中心部にある山の駅喜楽里は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
(本稿は2022年7月に執筆しました)
大多喜町にある「小湊鐡道」と「いすみ鉄道」の接続駅「上総中野駅」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。