日光よりはバリアフリー 車椅子で参拝する 上野東照宮

東京都台東区の上野公園内に建つ「上野東照宮」は、参道はガタゴトですが車椅子で参拝できます。見どころが多い東京の東照宮のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2017年6月の取材に基づいています。

日光東照宮と比べれば車椅子参拝は楽

○日光東照宮と比べれば車椅子参拝は楽

上野公園の東照宮。幕末の上野戦争、関東大震災、太平洋戦争、そのすべてを切り抜け、創建当初の姿が残る社です。

したがって基本はバリアフリーではありません。それでもガタゴトする石畳を車椅子で慎重に進めば、参拝は可能です。日光東照宮の深い砂利道と高い段差に比べれば、参拝は楽です。

日光東照宮と比べれば車椅子参拝は楽

○無料エリアでは大量の燈籠を楽しむ

家康公没後の1627年の創建。社殿の造営は1651年。この間に全国の大名から寄進された燈籠が、境内に並びます。

石燈籠が200基超。銅燈籠が48基。この大量にある燈籠見学が最初の楽しみです。

参道正面は段差があるので、車椅子では案内板にしたがって横道から迂回して参道に向かってください。「透塀」の外側は参拝無料です。

無料エリアでは大量の燈籠を楽しむ

○黄金の唐門で参拝

参道突き当りに黄金に輝くのが「唐門」。2013年に改装完了。社殿などは復元修復されています。左甚五郎の龍など、彫り物があります。

拝殿近くはデコボコがあるので、車椅子は慎重に移動してください。多少苦労をしても、参拝する価値があります。

黄金の唐門で参拝

○頑張れる人は有料エリアに挑戦

「透塀」の内側は有料エリアで障害者減免制度はありません。

ひどいデコボコがあるらしいので、実際には車椅子で見学していません。

「透塀」と「社殿」そして「唐門」の裏側が見学できます。いずれも見事な装飾ということです。

 

○「ぼたん苑」は未舗装路

一部でバリアフリーな神社という情報が流れていますが、車椅子で快適な神社ではありません。

季節限定で開苑される「ぼたん苑」は、未舗装で車椅子での見学は苦戦します。

「ぼたん苑」は未舗装路

○清水観音堂と上野大仏は車椅子不可

家康公没後、上野の山は全体が東叡山寛永寺の所領になり、そこに数多くの子院が建ちました。上野東照宮もその一つです。

上野公園に現存する人気史跡の中で、「清水観音堂」と「上野大仏」は段差があり、車椅子での内部からの見学は出来ません。

清水観音堂と上野大仏は車椅子不可

日光東照宮に比べ、知名度では劣る上野東照宮ですが、とても見ごたえのある社です。デコボコな参道を通りますが、車椅子で「唐門」までは参拝できます。

車椅子で参拝 茨城県下妻市 大宝八幡宮 バリアフリー情報

関東最古の八幡さま「大宝八幡宮」は、拝殿まですべてスロープ対応があり車椅子で参拝できます。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2018年9月の取材に基づいています。

○アクセスは良好

創建は701年と伝承される関東最古の八幡さま「大宝八幡宮」。住所は下妻市大宝です。大宝駅から徒歩2分ほど。参道の入口には、舗装された大きな無料駐車場あり。車椅子でのアクセスが良好な神社です。

大宝八幡宮

○駐車場は「ゑびすや駐車場」

参道の入口にある休憩とお食事のお店が「ゑびすや」。無料駐車場は「ゑびすや駐車場」ですが、お店の利用は義務ではなく「参拝の方は無料で利用できます」となっています。

「ゑびすや」は出入口に車椅子マークが貼られているお店です。

大宝八幡宮

○段差解消スロープあり

参道から参拝に向かいます。最初の段差ポイントは「随身門」の下。元々は段差構造ですが、スロープに改修されています。ただし、短く急なスロープ。車椅子では慎重に移動してください。

大宝八幡宮

○拝殿もスロープ

拝殿も同様に、元々の段差を改修してスロープ化。車椅子で参拝できます。こちらはそれほど急なスロープではありません。

拝殿の先にある本殿は、16世紀に再建されたもので、明治時代に国の重要文化財に指定されています。

大宝八幡宮

○狛犬は必見

参道沿いに狛犬が並びます。拝殿の横には平成狛犬。これほど多種多様な狛犬がある社は珍しい。大宝八幡宮の狛犬は、見る価値があります。

大宝八幡宮大宝八幡宮大宝八幡宮

○宝物殿は未舗装路の先

有料の宝物館があります。利用者がいないときはドアが閉まっている施設で、神職に声をかけて利用する運用です。

宝物殿は舗装された参道の横にあり、未舗装路をとおり、小さな段差を越えて入館します。

大宝八幡宮

○相撲場あり

参道入口、三ノ鳥居の横に「相撲場」があります。両国国技館と同じ筑波山の土を使った、本格的な屋根付きの土俵です。毎年6月に、高砂部屋が稽古合宿を行います。

大宝八幡宮

○途切れない参拝客

今回は、特に神社行事のない平時に参拝しました。それでも参拝客が途切れません。篤く信仰されている八幡さまです。

大宝という名称は、創建時の年号に由来しているそうです。「大宝八幡宮」は段差解消された八幡さま。平時あれば、問題なく車椅子で参拝できます。

足が悪い人のための 乃木公園 車椅子利用情報

東京都港区の乃木公園は大正2年の開設。段差や未舗装面が多く車椅子で移動できる範囲はごくわずかです。現地の状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2018年11月の取材に基づいています。

○邸宅とお庭、そして神社

乃木公園は乃木大将邸宅地で、遺言により東京都に公園として寄贈されました。大正2年に開設された公園で、現在では港区が管理しています。

邸宅、お庭、馬小屋が残され一般見学が可能。隣接して乃木神社が建立されています。

乃木公園

○全方向段差ルート

乃木公園へ入るバリアフリールートはありません。傾斜地にある公園で、全てのルートに段差があります。

外苑東通りから旧乃木邸横に入る入口は、決定的な段差はありませんが、路面は車椅子では辛い砂利面で、小さな段差はあります。

乃木公園

○車椅子で遠景をみる

それでも車椅子で乃木公園に入るなら、この外苑東通りから旧乃木邸横に入る入口です。園内に入ってからも砂利面なので、車椅子での移動は苦労しますが、旧乃木邸と馬小屋は見渡せる範囲です。

乃木公園

○乃木邸見学ルートは段差あり

殉死の間など、乃木邸内部を外側から見学できる歩道橋がありますが、このルートは数段階段を上ります。

乃木公園

乃木公園

○お庭は遠景で

お庭は傾斜地にあり、途中に段差がある散策路を進む必要があります。車椅子のままでは行くことはできません。

乃木公園

○乃木神社は段差の上

乃木神社は乃木邸から見ると段差の下。参道ルートでは段差の上になります。どちらのルートから向かっても、最後にまた段差があります。拝殿も段差構造です。

乃木公園

境内には無料で入場できる「宝物殿」がありますが、ここの入口も階段です。

乃木公園

乃木公園は車椅子での散策は出来ません。乃木神社も車椅子では参拝出来ません。行けるところから、見える範囲を眺める利用になります。