法政大学 HOSEIミュージアム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

2020年に誕生した法政大学の施設。東京都千代田区九段にある「法政大学九段北校舎」の1Fにあります。他のキャンパスにある「ミュージアム・サテライト」と連動した展開を行うため、「ミュージアム・コア」と称されます。

来館者用の駐車場は身障者用も含めてありません。市ヶ谷駅と飯田橋駅から、それぞれ徒歩10分と案内されています。

エントランス前のスペースは、車道からの段差解消が不十分です。車椅子では少し横に移動して、段差の小さい箇所からエントランスに移動してください。

HOSEIミュージアム

エントランス横の休憩スペースは段差構造でスロープはありません。

HOSEIミュージアム

簡単な記帳をして、入口で検温、手指消毒をして入館。館内には来館者用のトイレはありません。おそらく大学校舎内のトイレを利用するのだと思われます。

ミュージアム・コアはスペースは広くはありませんが、デジタル展示が核になっているので、提供される情報量は膨大です。消毒済みのタッチペンが渡されるので、それを使用して情報を検索します。

HOSEIミュージアム

「大学史展示」は「若者たちによる建学」「進取の気象」「自由と進歩を追い求めて」「たゆまぬ変革の明日へ」「校歌展示」で構成されます。この他に大学が保有する資料やコレクションのデジタルアーカイブがあります。

例えば、卒業生の顔写真が次々に登場するメニューがあります。顔をタッチペンで押すと、その人のプロフィールなどが紹介されます。

「大学史展示」ゾーンの他に、「テーマ展示ゾーン」があり、「市民と地域への視点」「平和の探求」「働く人々とその社会の探求」「対話する伝統と現代」「持続可能性」「文化・芸術・スポーツの群像」の6つのテーマから、毎回一つのテーマが紹介されます。

HOSEIミュージアム・コアは、絶対的なスペースは広くはありませんが、他のキャンパスの物理的な空間とデジタル空間をつなぐ施設で、提供されている学内資源の量は膨大です。

近隣の東京理科大学神楽坂キャンパスには、「東京理科大学 近代科学資料館」があります。別稿で紹介していますので、ご参照ください。

(本稿は2021年9月に執筆しました)

茨城県の穴場観光スポット 安全安心なバリアフリー施設

障がいのある家族と、足の悪いお年寄りと、そしてベビーカーの幼児と一緒に、安心安全に利用できる、茨城県の穴場バリアフリー観光スポットを厳選して紹介します。

施設名称をクリックすると、より詳しい紹介ページにリンクします。ご参照ください。

〇地質標本館(つくば市)

正式名称は「国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質標本館」。筑波研究学園都市にある各種研究機関の公開施設の中でも、穴場度はトップクラスの施設です。名称を見ただけでは地味な印象を受けますが、見たことがない奇石が並ぶ、石の美しさに魅了されるミュージアムです。地質に関して興味の薄い人、就学前の幼児でも楽しめる、お薦めの穴場施設です。

地質標本館

〇つくば植物園(つくば市)

国立科学博物館の研究施設で正式名称は「筑波実験植物園」です。一般公開していますが研究施設なので、観光目的の演出は一部に限られる真面目な植物園です。それでも複数ある温室や屋外展示エリアは、植物の素人でも十分に楽しめます。屋外型の穴場施設です。

つくば植物園

〇地図と測量の科学館(つくば市)

国土交通省国土地理院の施設で、筑波研究学園都市らしい知の拠点です。一般公開エリアには、子どもから楽しめる展示物が多々あります。屋外エリア、屋内エリアとも、車椅子ベビーカーで利用できるバリアフリー仕様。それなりに人気施設ですが、もっと多くの人に知っていただきたい面白い穴場施設です。

地図と測量の科学館

〇水戸芸術館(水戸市)

シンボルタワー、劇場、コンサートホール、アートギャラリーなどがある文化施設です。シンボルタワーは常設、その他はイベントが開催されます。特に穴場としてお薦めなのは、「現代美術ギャラリー」で開催される企画展です。広々としたバリアフリースペースで、面白い企画展が開催されます。

水戸芸術館

〇常陽史料館(水戸市)

常陽銀行が運営する貨幣や経済の資料館です。B1が企画展示室「アートスポット」と、お金や経済に関わる常設展示がある「貨幣ギャラリー」。1Fはラウンジでは資料映像の鑑賞ができます。2Fは「資料ライブラリー」です。コンパクトですがバリアフリーな施設。穴場度が高い資料館です。

常陽史料館

〇茨城県植物園(那珂市)

昭和56年に開園した地元の人に愛されている植物園です。「熱帯植物館」と「展示室」の屋内施設、ツバキ園、ボタン園、水生植物園、カエデ園などテーマ別の屋外展示、隣接して無料屋内施設「きのこ博士館」などがあります。施設は老朽化している箇所がありますが、バリアフリー改修されているので、車椅子ベビーカーで利用できます。植物園としては、ハイレベルな展示内容です。混雑回避できるお出かけ先として、お薦めできます。

茨城県植物園

〇坂東郷土館ミューズ(坂東市)

図書館、視聴覚室、天体観測ドームなどがある、地域の公共施設です。ここにある資料館で、美術ファンが注目する企画展が定期的に開催されます。この「資料館の展覧会」がこの施設の魅力です。HPなどでチェックして、興味のある企画展をご覧ください。

坂東郷土館ミューズ

〇山方淡水魚館(常陸大宮市)

「日本一小さな規模の水族館」と自称している、穴場マニアにお薦めしたい施設です。窓口から2歩進むと、特別天然記念物「オオサンショウウオ」の水槽が3槽並んで展示されています。あまりに小さい施設なので驚きますが、車椅子ベビーカーで鑑賞できる水族館です。

山方淡水魚館

〇鵜の岬(日立市)

核施設は「県営国民宿舎鵜の岬」で、エリア一帯が穴場公園として整備されています。海の散歩道、森の遊歩道、谷の散歩道、スイレン池とアヤメ池、遊具広場、そして海鵜の飼育ケージなどがあり、宿泊しなくても散策を楽しめます。国民宿舎別棟のレストランはバリアフリーで、ランチ営業をしています。ただし散策路はいずれも途中に段差があるので、車椅子ベビーカーでは無理のない範囲での散策になります。

鵜の岬

〇日鉱記念館(日立市)

日立鉱山跡地にあるJX金属グループの企業資料館です。本館内の展示は段差構造で車椅子ベビーカーでの見学可能範囲は限られますが、屋外展示物、鉱山資料館は段差がありません。鉱山で使用された本物の設備や機材が見学できます。山中にある穴場施設です。

日鉱記念館

〇吉田正音楽記念館(日立市)

「有楽町で逢いましょう」など昭和の歌謡曲1,800曲を作曲した吉田氏を記念した施設です。「かねみ公園」の山頂部にあるので、最上階は展望カフェがあります。オールドファンにお薦めの穴場施設です。

吉田正音楽記念館

〇しもだて美術館(筑西市)

地下駐車場があるので車でアクセスすれば、雨天でもまったく濡れずに利用できるバリアフリー美術館です。面白い企画展と充実したコレクション展が開催されます。ハード、ソフト両面で、もっと多くの人に知っていただきたい上質な美術館です。

しもだて美術館

〇板谷波山記念館(筑西市)

陶芸家板谷波山が誕生したのは1872年。その生家を活用した記念館です。生家、工房、そして展示館があります。工房を再現した作業場内には、波山が独自考案した和洋折衷様式の窯の展示などがあります。陶芸に興味の薄い方にもお薦めできる穴場施設です。

板谷波山記念館

〇真壁伝承館(桜川市)

真壁町は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。その街歩きの拠点になるバリアフリーな公共施設です。施設はグッドデザイン賞を受賞したデザイン建築。また2つの常設展示室と1つの企画展示室がある「真壁伝承館歴史資料館」があります。穴場の観光地にある穴場の公共施設です。

真壁伝承館

〇間宮林蔵記念館(つくばみらい市)

穴場の中の穴場です。復元移築された生家と平屋構造の記念館があります。あまり知られていない、間宮林蔵の人生が学べる真面目な施設です。

間宮林蔵記念館

〇牛久シャトー(牛久市)

神谷傳兵衛記念館、オエノンミュージアム、ショップ、レストランがあります。「牛久シャトー本館」は旧牛久醸造場事務室で、国重要文化財指定、近代化産業遺産認定を受けています。施設のほとんどはバリアフリー対応済みですが、神谷傳兵衛記念館は階段構造で車椅子ベビーカーでは1Fだけの見学になります。現在では事実上市の施設となった穴場施設です。記念館は無料公開されています。

牛久シャトー

〇牛久自然観察の森(牛久市)

里山の自然を保全した公園で、「タヌキの森」「コジュケイの林」「バッタの原」などが整備されています。散策路はほとんどが未舗装路ですが、固くてデコボコが少ない路面が多いので、気合を入れれば車椅子ベビーカーで利用できます。ネイチャーセンターはバリアフリー仕様。里山の自然とバリアフリーに触れ合える穴場の森です。

牛久自然観察の森

〇砂沼広域公園(下妻市)

ため池の砂沼(さぬま)を中心にした公園です。東側の「観桜苑」と呼ばれる「水生植物ゾーン」が散策エリア。そして砂沼に架かる「砂沼大橋」の渡橋が魅力。ここでしか見られない風景があります。水上散策が楽しい穴場の公園です。

砂沼広域公園

〇下妻市ふるさと博物館(下妻市)

戦国時代に当地を治めた多賀谷氏の館をイメージした、武家屋敷のようなデザインの大きな建物の施設です。展示内容は充実しています。常設展の後半は下妻にゆかりのある人々に関する展示。ハード、ソフト両面で、レベルの高い穴場博物館です。

下妻市ふるさと博物館

〇土浦市立博物館(土浦市)

土浦城があった地に建つ、お城のような外観の博物館です。1988年の開館のため、今どきのバリアフリー仕様ではありませんが、車椅子ベビーカーで観覧可能です。霞ヶ浦一帯の地理と歴史、土浦の歴史、土浦城や城主たち、そして刀剣の展示などがあります。穴場の施設です。

土浦市立博物館

〇笠間日動美術館(笠間市)

建物は複雑な構造で、数多くの展示室や屋外に多種多様なアートを展示。独特の世界観があるオンリーワン美術館です。バリアフリー面でも一筋縄ではいきませんが、車椅子ベビーカーで何とか観覧できます。美術への関心が薄い方でも、一度は訪れることをお薦めしたい穴場施設です。

笠間日動美術館

〇石の百年館(笠間市)

知る人ぞ知るマニアックなミニ博物館です。この地の名産である「稲田石」について深く解説しています。実効床面積は40坪強しかありませんが、常設展があり、企画展が開催されます。「石の百年館」とは、100年を超える稲田石の採掘の歴史と、これからの100年の稲田石の発展を祈念したネーミングです。

稲田石の資料館 石の百年館

〇大野潮騒はまなす公園(鹿嶋市)

鹿島灘に向って滑る全長154ⅿのローラー滑り台、高さ40ⅿ海抜77ⅿの展望塔、プラネタリウム、郷土資料館などがある大規模公園です。この地は「はまなす」の自生南限の地で、園内には「はまなす」の花壇が整備されています。最寄駅は鹿島臨海鉄道の「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」で、公園の開園に併せて駅名を改名した当時は、日本一長い駅名の駅でした。このようにいくつもの特徴がある穴場公園です。

大野潮騒はまなす公園

〇古河公方公園(古河市)

花桃の名所で春には約1,500本が咲き誇ります。桃祭りの間は大混雑する公園ですが、その期間以外は穴場公園になります。夏は蓮の花が見事。古民家がある「御所沼エリア」では梅、こぶし、つつじ、ススキなど、季節のお花が楽しめます。

古河公方公園

〇天王崎観光交流センター(行方市)

霞ヶ浦の景勝地「天王崎公園」にある施設で、日帰り温泉、産直ショップ、そして会議室や多目的室など地域住民のための公共施設がある、観光拠点と地域交流を目的とした施設です。屋上は霞ケ浦を眺望する無料のバルコニーで、車椅子ベビーカーで利用できます。一般的にはほとんど情報がない、超穴場施設です。霞ヶ浦ドライブの休憩に利用できます。

天王崎観光交流センター

〇霞ヶ浦浮島園地和田公園(稲敷市)

万葉の時代からの景勝地「浮島」に整備された公園です。霞ヶ浦に突き出しているような立地で、看板など商業的なものが一切見えない風景に出合えます。護岸舗装路の上から見る霞ヶ浦は絶景。霞ヶ浦通だけが知る穴場公園です。

和田公園

〇龍ヶ崎市歴史民俗資料館(龍ヶ崎市)

2フロア構造の迫力ある外観デザインの資料館です。屋外展示がユニークで、龍ヶ崎鉄道を走ったSL、農家の納屋、昔の雑貨屋、動いている水車小屋などが保存展示されています。ここは穴場です。

龍ヶ崎市歴史民俗資料館

〇つむぎの館(結城市)

古民家や蔵など9つの建屋からなる施設です。ショップ「結の見世」はバリアフリー構造ですが、結城紬「資料館」の2Fへは階段、結城紬の展示がある「古民家陳列館」は段差構造など、車椅子ベビーカーで利用できない施設もあります。土蔵や離れは、外部からだけですが自由に見学できます。結城紬の地元問屋が100周年事業で開設した穴場ミュージアムです。

つむぎの館

〇予科練平和記念館(阿見町)

2010年に開館したバリアフリー施設です。この地にあった「海軍飛行予科練習部」の史実と、日記、通信簿、手紙、肖像写真など遺族から寄贈された個人の資料が展示紹介されています。もちろん大人向きですが、小学生以上であれば、概要は理解できる展示内容です。

予科練平和記念館

〇幕末と明治の博物館(大洗町)

穴場中の穴場施設です。大洗の高台、隣はキャンプ場という立地に建つ、昭和4年に開館した歴史ある博物館です。設立者は幕末から明治維新の時代に活躍した田中光顕伯爵。明治天皇像や天皇からの下賜品、幕末の志士や明治の元勲の書画や美術品などが展示されています。旧館は開館当初の姿をとどめているアンティークな空間。展示ケースはいまや骨董品。大人の見学先としてお薦めできる博物館です。

幕末と明治の博物館

茨城県には車椅子やベビーカーの家族と利用できる、バリアフリーな穴場施設が多々あります。いずれもお薦めできる穴場施設です。

(本稿は2021年5月に執筆しました)

国立天文台三鷹キャンパス 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

東京都三鷹市にある国立天文台は、敷地内が一般開放されています。見学コースには大正時代に建設された施設が残り、往時の望遠鏡などが展示されています。見学コースは車椅子で散策可能です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

国立天文台三鷹キャンパス

徒歩圏に駅はありません。車でのアクセスが便利です。一般来場者用の有料駐車場があります。

国立天文台三鷹キャンパス

身体障がい者でかつ車椅子利用者は無料駐車場が利用できます。一般車両通行禁止の正門からキャンパス内に車で進入します。

国立天文台三鷹キャンパス

門の先右側に守衛所があります。この建物は「門衛所」で国の登録有形文化財です。ここで障害者手帳等を提示して、車椅子利用と駐車場の利用を申告します。簡単な記帳をして、見学者シールと駐車許可書を受け取ります。そして施設スタッフから駐車場の場所の説明を受けます。

今回取材時は、正門の先正面にある「中央棟」前の身障者用駐車スペースを案内されました。ここに限らず、キャンパス内には複数個所に身障者用駐車スペースが用意されています。

国立天文台三鷹キャンパス

見学者は見学コースに限り散策できます。コースを外れて他の施設に行くのはルール違反です。

国立天文台三鷹キャンパス

見学コースはほとんどアップダウンがない舗装路で、車椅子で問題なく移動できます。周回コースではなく、すべての施設を巡るには、同じ道を行ったり来たりするコースです。すべてを巡って、全行程で2㎞程度のコースです。

国立天文台三鷹キャンパス

見学コースの約半分は、大正時代からある豊かな森、武蔵野の雑木林の中を通ります。

国立天文台三鷹キャンパス

木立の中に忽然と大正時代の天文施設が現れます。

国立天文台三鷹キャンパス

トイレの状況です。今回取材時はコロナ対策で、展示室など一部の施設は閉鎖されていました。そのため「ドームシアター」内の屋内トイレは確認できていません。案内ではバリアフリートイレがあるようです。

職員専用駐車場に隣接して独立トイレ棟があり、バリアフリートイレが1つ用意されています。一般的な公衆トイレの仕様です。

国立天文台三鷹キャンパス

主な見学施設のバリアフリー概況です。「第一赤道儀室」は大正10年築の天文台最古の建物で、口径20cmの屈折望遠鏡があります。ただし入口まで10段強の階段があり、車椅子では内部見学はできません。

国立天文台三鷹キャンパス

「アインシュタイン塔」は昭和5年に完成しました。塔全体が望遠鏡の筒の役割をしています。見学は外観のみ。車椅子で近づいて見学できます。

国立天文台三鷹キャンパス

「大赤道儀室」は大正15年の築。高さ19.5m、ドーム直径が15m。内部には65cm屈折望遠鏡があります。今回取材時は外観のみ見学可でした。舗装路を通り、車椅子で近づけます。

国立天文台三鷹キャンパス

「旧図書庫」は昭和5年の築。国登録有形文化財です。外観のみの見学で、散策路から車椅子で見学できます。

国立天文台三鷹キャンパス

「レプソルド子牛儀室」は大正14年の築。子牛儀資料館として内部見学ができます。展示されているレプソルド子牛儀は、1880年ドイツ製で、国指定重要文化財です。

国立天文台三鷹キャンパス

5段の階段を上がれば、はっきりと内部を見学することができますが、段の下からでも、内部がまったく見えないことはありません。

国立天文台三鷹キャンパス

「ゴーチェ子牛環室」は大正13年築の国登録有形文化財です。半円形のドームの入口が台形の屋根になっています。

国立天文台三鷹キャンパス

階段の下から内部をのぞくことができます。

国立天文台三鷹キャンパス

「6m太陽電波望遠鏡」は1970年製、日本初の電波望遠鏡です。最初はこの地三鷹で活躍。その後3ヵ所に移設されて観測に使用されました。現役を引退して2018年に、歴史遺産として展示されるために、また三鷹に戻ってきました。散策路を通り、車椅子で近づいて見学できます。

国立天文台三鷹キャンパス

「自動光電子牛環」は昭和57年の築。現在は天文機器資料館として活用されています。今回取材時はコロナ対策で閉館していました。内部のバリアフリー状況は不明です。

国立天文台三鷹キャンパス

「50センチ公開望遠鏡」は1994年に設置されました。市民のための天体観望会が開催されます。入口までスロープがあります。

国立天文台三鷹キャンパス

「太陽系ウォーク」は太陽系の大きさを140億分の1に縮めて各惑星を紹介する展示施設です。惑星の距離を14億分の1に縮めて配置しています。したがってここでの1mは1,400万kmに相当します。散策路に沿って展示されているので、車椅子で見学できます。

国立天文台三鷹キャンパス

三鷹市「星と森と絵本の家」のバリアフリー状況を紹介します。「星と森と絵本の家」は、国立天文台三鷹キャンパス内にある、三鷹市が運営する入館無料の文化施設です。大正時代に建設された「国立天文台旧1号官舎」を保存活用した施設で、エントランスがある新棟には回廊ギャラリー、旧1号官舎内は絵本館になっています。

国立天文台三鷹キャンパス

エントランスへは段差回避スロープで向かいます。

国立天文台三鷹キャンパス

新棟にはユニバーサルベッドが備わるバリアフリートイレがあります。

国立天文台三鷹キャンパス

回廊ギャラリーを抜けて旧1号官舎に入る箇所で、土足禁止になります。車椅子は施設の雑巾でタイヤを拭いて上がります。

国立天文台三鷹キャンパス

廊下は車椅子で自由に通行できます。

国立天文台三鷹キャンパス

畳みの上は、車椅子利用者が来館すると、施設スタッフがマットを敷きます。その上に限り通行可能です。

国立天文台三鷹キャンパス

旧書斎、旧客間、旧女中部屋、旧台所、旧浴室などを活用した絵本館です。そういう目でみると、建築物そのものが楽しめます。

国立天文台三鷹キャンパス

縁側からは、お庭を眺めることができます。

国立天文台三鷹キャンパス

三鷹市星と森と絵本の家は、スタッフが特別対応をして、車椅子用のマットを用意していただけるバリアフリー施設です。

国立天文台三鷹キャンパス

森が広がる広い敷地の中の舗装路を散策して、大正から昭和初期に造られた天文台施設を見学し、バリアフリーな文化施設を利用できます。国立天文台三鷹キャンパスは、車椅子利用者にお薦めできる、穴場のお出かけ先です。

なお国立天文台三鷹キャンパスから、調布市の「都立神代植物公園」は約1㎞しか離れていません。別稿で紹介していますのでご参照ください。

(本稿は2020年11月に執筆しました)