頼れる歯科 東京都立心身障害者口腔保健センター 利用ガイド

東京都新宿区。飯田橋駅に隣接する「東京都立心身障害者口腔保健センター」は、障がいのある人のための歯科病院です。受診方法と現地のバリアフリー状況を紹介します。

障がいのある人の特別なニーズにこたえるための歯科「東京都立心身障害者口腔保健センター」は、飯田橋駅に隣接する「セントラルプラザ」にあります。開設はセントラルプラザが竣工した1984年。以来、障がいのある人の歯科治療を担っています。

診療の対象は障がいのある人。地域の歯科では対応が難しい障がいのある人が、紹介状をもって初診を受ける病院です。紹介なしで、障がいのある人が直接初診を申し込むこともできます。診療は完全予約制です。

一般の歯科治療が難しい障がいのある人には、精神鎮静法や日帰り全身麻酔法による治療、他に摂食障害訓練や言語療法などSPの領域の診療も行います。口腔衛生指導や予防措置なども実施。障がいのある人の、口腔に関わる問題すべてを診療の領域にしています。

電車でのアクセス方法です。JR飯田橋駅の西口からは、改札を出て段差回避エレベーターを下り、右に進むとセントラルプラザの2Fにつながります。この区間に屋根はありません。

JR飯田橋駅の西口

飯田橋駅東口からは、駅改札口を出て左に進みます。東口からもセントラルプラザのエントランスまで、短い距離ですが屋根無しの区間があります。西口東口、どちらからも、雨天は濡れることを覚悟してくだい。

地下鉄駅からは、エスカレーター利用なら地下で直結します。車椅子利用者は、地上行きエレベーターを利用して外堀通り沿いにでます。この場合も、短い距離ですが屋根無しの区間があります。

タクシー利用の場合でも、セントラルプラザには車寄せがないので、短い距離ですが雨天は濡れます。

車でのアクセス方法です。セントラルプラザには地下駐車場があります。入口は外堀通りから左折。右折入庫は出来ません。地下駐車場からは、エレベーターで口腔保健センターに直結します。車椅子で雨に濡れないルートはこれです。

口腔保健センターの診療時間帯であれば、地下駐車場に入るとスタッフがいるので、車椅子利用を申告相談してください。口腔保健センターが確保している身障者用駐車スペースに誘導していただけます。ここが満車の場合は、狭い2段機械式の駐車区画でなんとかするしかありません。スタッフに広く開けたいドアを申告して、なるべく乗降しやすい場所に誘導していただきましょう。口腔保健センター受診者が多数利用するので、スタッフは障がいに慣れています。

地下駐車場を利用した場合、口腔保健センターで医療費精算時に駐車券を提示してください。診療にかかった時間に応じた駐車サービス券を発行していただけます。

障がい、特に重度重複障がいのある人にとって、口腔衛生は大変な問題です。摂食障害、嚥下障害も付きまとう悩み。機能訓練、日常的な衛生管理、予防措置、そして治療。頼りになる歯科をもつことは、障がいのある人と家族にとって、とても重要なことです。

各地で、障がいのある人を受け入れる歯科が増えています。「東京都立心身障害者口腔保健センター」では、「オープンシステム」と称して、地域の歯科が全身麻酔治療などを行うために、設備やスタッフの提供をおこなっています。その際は、本稿のアクセス方法を参照してご利用ください。

飯田橋駅前のショッピングセンター「飯田橋ラムラ」の情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年8月に加筆修正しました)