車椅子で行く那須高原ドライブ~観光スポットのバリアフリー情報

那須高原には車椅子で利用出来るバリアフリーな観光スポットが数多くあります。知っているとより快適に車椅子ドライブが楽しめる、役に立つバリアフリー情報を紹介します。

 

最初に、那須高原らしい御用邸関連施設を2カ所紹介します。

 

「那須平成の森」

天皇陛下のお考えによって2008年に那須御用邸の半分にあたる約560haが宮内庁から環境省へ移管され、2011年に「平成の森」として公開されました。大正年代から御用邸用地として管理されてきた山岳エリアのため、ほとんどが人跡未踏の自然のまま。結果的に奇跡のような自然保護エリアとなった560haです。

車椅子で行く那須高原ドライブ

広い無料駐車場があり、障害者用駐車区画があります。駐車場のすぐ近くにバリアフリー設計の「フィールドセンター」が建てられ、障害者用トイレあり。トイレは微生物をつかった浄化設備のため、1時間に100人までしか利用できない規制があります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

フィールドセンターの横から、舗装されたバリアフリー周回通路が整備されています。距離はおおよそ300m。560haのほんの一部でしかありませんが、車椅子で「平成の森」を散策できます。

 

「那須高原ビジターセンター」

那須御用邸の一部が「平成の森」として一般開放されることに併せて建設が計画され、2011年に開館したバリアフリー施設です。那須の自然のハイレベルな展示解説がある環境省の施設で、施設の利用はすべて無料です。

車椅子で行く那須高原ドライブ

広い駐車場があり、障害者用駐車区画はやや奥の方。そこからスロープを上がり館内へ。エントランスを入ると、広いラウンジがあり、その横には「レクチャールーム」と「会議室」。ラウンジの横にはトイレがあり、障害者用トイレがあります。

「展示室」には、那須の自然や地形、森の生き物の紹介など、ハイテクを駆使したとても立派な展示があり、椅子やソファーは凝ったものが配置されています。展示内容は、小学校高学年から大人まで興味がもてるレベルです。

車椅子で行く那須高原ドライブ

展示室の横には「特別展示室」があり、那須と皇室の関わりについての展示があります。展示内容は、皇族の那須でのご様子を写したパネル写真が中心です。

センターの「園地」にはバリアフリー歩道が整備され、車椅子で那須連山を一望しながらの散歩が出来ます。

 

 

次に車椅子で観光が出来る、那須高原の自然景勝地を紹介します。

「殺生石」

「せっしょうせき」と読みます。那須温泉の源泉、火山活動の噴出口。「硫黄の匂い」が漂うエリア。「硫黄の匂い」は、硫化水素ガスで、毒ガスです。重い気体で低いゾーンに溜まるので、車椅子の人は極端に長時間この地に滞在しないことをお薦めします。重度障害で体力に問題がある人も、ご用心ください。

車椅子で行く那須高原ドライブ

駐車場は無料。障害者用駐車スペースの設定があり、一戸建て方式の公衆トイレには障害者用トイレが併設されています。障害者用駐車区画は、駐車場の一番奥にあり、そのすぐ横に「殺生石」ゾーンに向かう橋がありますが、この橋は階段があり車椅子では通れません。車椅子では、いったん車道に戻り、歩行者が通る路肩スペースがない危険な車道を進み、川を渡って、そこから30mくらいゴツゴツのオフロードを車椅子で進み、木道にアクセスすることになります。ここまでの車椅子アクセスは悪いと思ってください。

車椅子で行く那須高原ドライブ

「殺生石」一帯は、木道が整備され、傾斜路ですが気合を入れれば車椅子で回遊できます。この一帯だけが周囲の緑とは全く違う、草木も生えていない岩ゴロゴロの空間「賽の河原」。そして蛇に見える岩「盲蛇石」、地下から水蒸気があがる「無間地獄」、草津のような「湯ノ花採取」、そして不思議な、しかも大量の石像が並ぶ「野仏群」「千体地蔵」「教伝地蔵」と続きます。もっとも奥のスペースにある「殺生石」は、キツネの化け物が岩になって、それでも祟りを続けているという伝説の岩です。松尾芭蕉が、強いインパクトを受けて句を詠んだ地で「奥の細道名勝地」にも指定されています。

 

「つつじ吊橋」

駐車場から木道で行くバリアフリーな無料観光吊橋です。全長130m高さは38m 。13haの敷地に10万本のつつじが咲く「八幡」エリアのつつじ群生へと向かう橋です。

車椅子で行く那須高原ドライブ

駐車場には障害者用駐車区画があり、そのすぐ後ろから吊橋に向かうバリアフリー木道が始まります。駐車場から吊橋まで「190m」という表示。高原の森の中をバリアフリー木道で進みます。やや上り坂ですが、大した傾斜ではありません。木道は幅に余裕があり、車椅子同士がすれちがえる余裕があります。

吊橋の手前に「東屋」があり、車椅子で中に入ることができます。この「東屋」から吊橋の全貌がよく見えます。ここで吊橋にある「吹き流し」の様子を見ます。「東屋」の近くに吹き流しの見方が書いてある解説版があるので参照してください。「吹き流し」が真横に流れている時は、吊橋が「大きく揺れる」レベルの風が吹いている証です。

車椅子で行く那須高原ドライブ

2005年完成の吊橋で安全基準は満たしていますが、吊橋に乗るとそうとう揺れます。風がなくても、人が通ることで発生する振動が揺れを起こします。風による揺れを抑える対策で、橋の床の中央部はメッシュ構造で、下が見えます。横のフェンスも柵なので、横もよく見えます。

吊橋を渡り終わると、つつじ群生エリアに向かうルートになります。このつつじ群生エリアにも、一部ですがバリアフリー木道が整備されています。ただ吊橋を渡って降りた先にはやや段差があります。駐車場から吊橋までが、バリアフリールートです。

 

「那須高原展望台 恋人の聖地」

標高1048m、全国100番目の「恋人の聖地」になった、元有料道路にある車椅子で利用出来る展望台です。朝陽と夕陽、そして夜景が美しい展望台です。駐車スペースは12台と障害者用駐車スペースが2台分。道の反対側に公衆トイレがあり、障害者用トイレが併設されています。

車椅子で行く那須高原ドライブ

恋人が結ばれる条件は、夜景で見える光が「ピエロ」の形に見えるとハッピーエンドになるそうです。現地にピエロ伝説の詳しいことが書いてある解説版があり、夜景を見る要領が解ります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

 

観光牧場のバリアフリー状況です。

「千本松牧場」

基本的にとても古い施設ですが、バリアフリー化に努力をしているのは伝わってきます。

広い敷地に駐車場が複数あり、利用したい施設、行きたい場所の近くの駐車場に停めます。障害者用駐車区画は大型バス用の駐車場の一角です。この駐車場は、動物ふれあい広場や昭和天皇のお手植松には遠い駐車場になります。大型バス用の駐車場にあるトイレに、障害者用が併設されています。

車椅子で行く那須高原ドライブ

牧場内のメイン通路、桜並木は車椅子で快適に通行できますが、それ以外の道はオフロードになったり、車道併用で十分な歩道幅が無かったり、車進入禁止の柵が車椅子を阻んだりと、車椅子で苦戦する箇所があります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

一部の売店はスロープがない段差構造です。最も大きなお土産ショップは、傾斜が急ですがスロープがあります。ショップの中は、やや余裕のある通路設計。別棟のアイス売り場は車椅子で利用できます。

 

「南ヶ丘牧場」

敷地全域が傾斜地でその約70%が未舗装路。車椅子での行動範囲が限定される観光牧場です。

車椅子で行く那須高原ドライブ

駐車場は飛び地も含めて4か所に分かれます。障害者用駐車区画があるのは、牧場施設に隣接している第一駐車場で、2か所に合計7台分ほどのスペースが確保されています。

車椅子で行く那須高原ドライブ

路面が舗装されているのは、第一駐車場から物販店の前まで。そこから先は未舗装になります。

 

 

最後に「道の駅」やお土産店を紹介します。

「道の駅 那須高原友愛の森」

那須高原一帯の観光施設のなかで、最大規模で最高の集客力を誇る施設です。2015年「那須高原友愛の森」に臨時駐車場が開放され駐車台数がほぼ2倍になり、また那須街道からしか入場できなかったのが、県道30号線からも入場できるようになりました。

施設は「産直ショップ」「食事処」、工芸品の製造販売を担う「工芸館」、工芸品の展示もある「観光案内所」などがあります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

産直ショップは広くはなく、また通路幅も余裕はありませんが、トイレは設備更新されています。

食事処の名称は「なすとらん」。地場の食材をつかった“おふくろの味”がコンセプトのレストランです。車椅子で利用可能。営業はランチタイムのみです。

「工芸館」は昭和61年の開館。昭和の建物ですがスロープが設置され、車椅子でも店内回遊ができます。

車椅子で行く那須高原ドライブ

「観光案内所」は巨大な樽のような建物「観光交流センター」にあります。車椅子で利用可能。内装も面白いデザインです。

 

「道の駅 明治の森・黒磯」

7.5haの広大な敷地。大きな自然公園のような道の駅です。「旧青木那須別邸」の横には巨大な広場があり、四季折々のお花が栽培される「ハンナガーデン」とよばれるお花畑などがあります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

道の駅としては農産物産直ショップ、食事処、パン屋があり、いずれも段差をスロープで回避します。

トイレは独立棟に障害者用トイレが一つ併設。障害者用トイレは広く、設備は更新されています。

車椅子で行く那須高原ドライブ

「旧青木家那須別邸」は、平成初年に栃木県に寄贈され、平成8年から解体調査が行なわれ、同10年3月に元の位置から南東側約50メートルに移転して復元・改修し、道の駅「明治の森黒磯」の一施設として一般開放されるようになった、歴史的建造物です。入館料は障害者手帳の提示で本人は無料、1級の人は介助者1名まで無料に減免。駐車場からバリアフリー通路で別邸まで行けます。

明治の建築物ですから、別邸はバリアフリーではありません。後付スロープで玄関に上ります。そこから先は土足厳禁。別邸は屋根裏部屋付き2階建て構造ですが、エレベーターはないので、車椅子だと1階フロアを無理のない範囲でみることになります。

玄関横のウッドデッキには車椅子で行けます。また、別邸周辺はそれなりに車椅子で回遊できます。外からの鑑賞なら車椅子でも十分楽しめる施設です。

 

「お菓子の城 那須ハートランド」

那須インター近くにある、お菓子のお土産を買いたいニーズに特化した超大型店舗です。駐車場は、那須からインターチェンジに向かう帰りの目線で、店舗の手前が第二駐車場、店舗正面が第一駐車場、第一駐車場から店舗の裏に回ると広大な第三駐車場がある構造。いずれの駐車場にも障害者用駐車スペースはありません。

車椅子で行く那須高原ドライブ

店内入口はバリアフリー。店内もフラット床面に幅広通路でバリアフリー。1Fに綺麗で広い障害者用トイレがあります。

車椅子で行く那須高原ドライブ

2Fにレストランと、お菓子工場の製造ラインが見学できる一角がありますが、エレベーターはありません。

広い敷地の「お菓子の城」の奥に、同じ会社が経営する「日帰り温泉」「いちご狩り園」、そしてブルーベリー園やカフェなどがある「花と体験の森」という3つの大型施設がある複合商業施設です

 

 

 

バリアフリー情報を参考に、車椅子での那須高原ドライブをお楽しみください。

車椅子で行く銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

銚子を代表する観光施設「ウオッセ21」は、車椅子で利用できるのか。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

 

○3つの主要施設

ウオッセ21は展望塔の「銚子ポートタワー」、レストラン「うおっせ」、水産物即売センター「ウオッセ21」で構成される観光施設です。隣接して「夫婦ヶ鼻公園」があります。

アクセスは車が便利。無料駐車場は「銚子ポートタワー」側と水産物即売センター「ウオッセ21」側の2か所あり、障害者用駐車区画の用意があります。

銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

○空中連絡橋あり

高低差のある地形に建つ施設です。「銚子ポートタワー」側が高地で、水産物即売センター「ウオッセ21」側が低地。水産物即売センターの2Fがレストラン「うおっせ」で、「銚子ポートタワー」とレストラン「うおっせ」が、空中連絡橋で結ばれています。したがってエレベーターを利用して、全施設間を車椅子でほぼフラットに移動できます。

銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

○「銚子ポートタワー」のバリアフリー状況

「銚子ポートタワー」は有料の展望施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。1Fのインフォメーションで入館手続きを行います。

低層階が1Fと2F。タワー上層の高層階が3Fと4Fの構成。車椅子利用者はすべてのフロアへエレベーターを利用できます。スタッフの誘導指示にしたがってください。

4F展望室の窓は低い位置からのガラス張りです。車椅子から十分に眺望を楽しめます。

銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

○レストラン「うおっせ」のバリアフリー状況

鮮魚地魚シーフードレストラン「うおっせ」の店内は、床面はフラット構造で、可動できる一般的なテーブルと椅子が配置されているので、車椅子での利用は可能です。店内はスペースに余裕があるので、奥のテーブルへも車椅子で移動することができます。

1991年に誕生した施設なので、設備はやや古さを感じますが、出入口に多少の段差がある程度で、車椅子利用に決定的な問題はありません。

銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

○水産物即売センター「ウオッセ21」のバリアフリー状況

ショップと食事処が入る「ウオッセ21」は、ワンフロアで床面はフラット。施設全般、車椅子での利用は可能です。一部、店内通路が狭い物販店や、カウンター席中心の食事処など、車椅子では利用し難いお店もあります。

銚子~ウオッセ21バリアフリー情報

○水産物即売センター出口のトイレは狭い

水産物即売センター「ウオッセ21」の、「中庭広場」側の出口左側に障害者用トイレがあります。このトイレはスペースが狭く、一般的な車椅子が入るギリギリのサイズ。ただし設備は更新されてウォシュレット付きトイレです。「銚子ポートタワー」の障害者用トイレのほうが、広さはあります。

 

 

施設全般に老朽化がみられますが、車椅子で利用できない決定的な問題箇所はありません。「ウオッセ21」は車椅子で利用できる観光施設です。

車椅子で行く銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

「地球の丸く見える丘展望館」は、車椅子で利用出来るのか。現在の施設はバリアフリーの概念がまだ薄かった1988年の竣工です。車椅子で出来る事と出来ない事を、詳しく紹介します。

 

○愛宕山の山頂に建つ

「地球の丸く見える丘展望館」は、銚子で最も高い山「愛宕山」にあります。アクセスは車。傾斜のきつい坂道を上った先に、130台ほどを収容する大きな一般無料駐車場が用意されています。

一般駐車場から「地球の丸く見える丘展望館」のエントランスへは、階段ルートです。そのため、車椅子利用者用の「障害者専用駐車場」は別にあります。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○障害者専用駐車場の状況

「障害者専用駐車場」の場所は「地球の丸く見える丘展望館」1Fの裏側です。現地に案内板があるので、それに従い脇道に入り、狭い急坂道を車で上ってください。

その先に5台分の駐車スペースがあります。区画は一般駐車スペースのサイズです。そもそもはスタッフ用の駐車スペースのようで、坂の途中に車が複数台縦列駐車しています。駐車場へのアプローチ路は、急で狭い坂道です。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○駐車場から1Fへ

「障害者専用駐車場」からは、上りスロープを利用して1Fへ向かいます。スロープはそれほどキツイ傾斜ではありませんが、1Fへ入館するドアが手動ドアで、出入口に小さな段差があります。健常な同行者がいると助かる構造です。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○障害者減免有り

1Fで入館手続きをします。障害者手帳の提示で、本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

障害者用トイレは1Fにあります。トイレの広さは並みですが、現時点ではウォシュレットは付いていません。

施設は3フロアと屋上の構造。エレベーターは1基で3Fまでです。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○3F展望台へ

ここは330°水平線が見える展望館です。3F屋内には展望ラウンジ「カフェ330°」があります。

エレベーターで3Fへ上がり、カフェ内から見える範囲を見る。車椅子ではこれが限界です。肝心の展望台は車椅子向きではありません。状況を詳しく紹介します。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○展望台の状況

3Fには展望ラウンジの外に、3F回廊テラスがあり素晴らしい眺望を楽しめます。手動ドアの出入口にはスロープが用意され、車椅子で回廊テラスに出ることは出来ます。ところがテラスの壁が高く、車椅子からでは景色が見えません。そして屋上展望台へは、この回廊からの階段ルートのみです。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○2Fの概要とバリアフリー状況

2Fは銚子に関わる各種の展示があるフロアです。

映像ラウンジは、健常者も利用できないほど隙間なく固定的なソファーが置かれ、車椅子では立ち入ることが出来ません。

銚子ジオパークの紹介コーナーは、車椅子で見学が可能です。

2Fフロア内にあるスロープを下った先は、企画展示コーナーで、車椅子での見学は可能です。

2Fフロアとほぼ同じ高さにある「日比友愛の碑」へは、2Fからは行けません。下から階段で上るルートだけです。

銚子~地球の丸く見える丘バリアフリー情報

○1Fはお土産ショップ

エレベーターで1Fへ戻ります。1Fはお土産コーナー。銚子土産が並びます。1F内は車椅子で移動可能なフラット構造です。

 

 

「地球の丸く見える丘展望館」は、障害者専用駐車場があり、障害者減免がありますが、車椅子で回廊テラスと屋上展望台は利用できません。2Fは一部、1Fは全面的に車椅子で移動できます。