南房総もみじの古刹 小松寺 車椅子お参りガイド バリアフリー情報

真言宗智山派檀特山小松寺は、千葉県南房総市千倉町の山中にある1,300年以上の歴史がある名刹。二十三体もの古仏像が伝来する「古仏の宝庫」で、紅葉の名所としても知られる「もみじの寺」です。アクセスは車が便利。境内の横に参拝者用の駐車スペースがあります。未舗装ですが車椅子が動く固い路面です。

小松寺

駐車スペースの脇に、段差回避スロープがある参拝者用のトイレ棟があり、バリアフリートイレがあります。

小松寺

バリアフリートイレは一般的なサイズの個室で、シンプルな設備のトイレです。

小松寺

駐車スペースから舗装傾斜路を上がり境内に向かいます。介助者がいれば車椅子でなんとか通行できる傾斜路です。

小松寺

境内も未舗装ですが、ルートを選べば車椅子で移動できます。段差はありますが、本堂に近づいてお参りができます。

小松寺

本堂の見事な装飾を車椅子から見ることができます。

小松寺

薬師堂も未舗装路面を進み、近づいてお参りすることができます。

小松寺

仁王門は境内側から近付くことができます。

小松寺

仁王像はデコボコ段差がある門の反対側にいらっしゃるので、無理をして悪路を進まないと車椅子での拝観はできません。

小松寺

鐘楼の周囲はデコボコが多い未舗装路面。車椅子では無理のないところから見上げてください。梵鐘は1374年に寄進された県指定文化財です。

小松寺

南房総市の古刹小松寺は、未舗装路面をある程度は移動できる車椅子利用者なら、車でアクセスすればお参りができます。

(本稿は2025年1月に執筆しました)

日本酪農発祥の地、南房総市「酪農のさと」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

多古町の古刹 正東山日本寺 車椅子お参りガイド バリアフリー情報

1319年に開基した千葉県多古町にある日蓮宗のお寺です。1599年には檀林が開かれ、明治5年まで全国から学僧たちが集まり学びました。境内全域が未舗装な路面ですが、車椅子でお参りできないことはありません。アクセスは車が便利。参道の手前に参拝者用の駐車場が用意されています。

正東山日本寺

駐車場から未舗装路面を通り参道へ進みます。

正東山日本寺

参道は未舗装ですが、砂利が少ない硬い路面なので、デコボコ個所を避けて通れば車椅子で移動できます。日本寺は紫陽花のお寺としても有名。参道の横は紫陽花の道です。

正東山日本寺

本堂に近づきます。手水舎は車椅子では利用しにくいデコボコがある構造です。

正東山日本寺

寺務所の入口は段差がある構造です。

正東山日本寺

本堂は段差回避スロープが設置されています。車椅子でお参りができます。

正東山日本寺

本堂の周囲は緑豊かな森です。未舗装路面を移動できれば、車椅子で散策できます。

正東山日本寺

水戸黄門様のお手植え、と伝えられる紅葉樹があります。

正東山日本寺

多古町の日本寺は、未舗装路面を移動できる車椅子利用者ならお参りが出来る古刹です。

(本稿は2024年12月に執筆しました)

多古町にある「道の駅多古」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

高岡の大伽藍 国宝雲龍山勝興寺 車椅子お参りガイド バリアフリー情報

創建は1471年。富山県高岡市の勝興寺は、破格の規模と形式を備えた本堂を中心にした広壮な大伽藍が今に残る大寺院です。平成10年から23年間にわたり保存修理が行われ、令和4年に「本堂」と「大広間及び式台」の2棟が国宝に指定されました。境内は大伴家持が国守として5年間在任した奈良時代の越中国庁跡と推定されています。保存修理工事と並行して歩道の整備などが行われましたが、勝興寺はバリアフリーな寺院ではありません。車椅子でお参りできる範囲をご紹介します。

国宝雲龍山勝興寺

アクセスは車が便利。境内の近くに「障害者等専用駐車場」が設けられています。

国宝雲龍山勝興寺

障害者等専用駐車場の駐車スペースは未舗装。路面はゴツゴツしています。

国宝雲龍山勝興寺

障害者等専用駐車場の近く、総門の前に「受付・ご案内所」があります。窓口の前の路面は小石が敷かれた路面です。

国宝雲龍山勝興寺

受付・ご案内所の方のお話では、勝興寺の拝観料は階段で昇り降りする国宝の本堂と大広間及び式台内の参拝者が対象で、車椅子利用者などお参りが出来ない人は、拝観料は不要ということでした。障害者手帳等を持っている人でも、参拝が出来る人は拝観料が必要です。

また境内への入口である「唐門」は段差構造なので、車椅子の人は別ルートをご案内します、と説明されました。唐門の下は段差解消スロープが設置されていますが、その手前に段差があります。

国宝雲龍山勝興寺

すぐにお寺の方が案内をしてくださいました。車椅子ルートは鼓堂の横から堀を見ながら境内へ向かいます。

国宝雲龍山勝興寺

そこに境内への車道があり門扉が閉められています。この門扉を開けていただき、車椅子で境内に入りました。

国宝雲龍山勝興寺

門扉から境内の一部に舗装路が整備されています。

国宝雲龍山勝興寺

舗装路は大広間の式台入口まで整備されています。そこが本坊拝観入口。ここから靴を脱いで階段を上がります。車椅子では入口までです。

国宝雲龍山勝興寺

唐門から本堂正面までの参道は未舗装路面です。無理をすれば車椅子が動かないことはありませんが、かなりの悪路です。本堂へは階段を上がります。

国宝雲龍山勝興寺

手水舎の横から本堂の横にかけて細い舗装路が整備されています。そこから本堂の装飾、そして四隅の猿「天邪鬼」の一部を拝観することができます。

国宝雲龍山勝興寺

参道の途中にある経堂への参道は、車椅子が動かないタイプの深い砂利路面です。

国宝雲龍山勝興寺

舗装路から唐門への未舗装路面は、距離が短く、かつ比較的車椅子が動きやすい砂利路面です。

国宝雲龍山勝興寺

少し無理をすれば、境内から車椅子で唐門に近づくことはできます。

国宝雲龍山勝興寺

境内の舗装路を通り「式台門」は近づけます。

国宝雲龍山勝興寺

「三葉の松」も舗装路から見学できます。

国宝雲龍山勝興寺

「実ならずの銀杏」も舗装路から見学可能。

国宝雲龍山勝興寺

「天から降った石」は舗装路の横にあります。

国宝雲龍山勝興寺

お帰りは行と同じルートに戻ります。お寺の方がすぐに門扉を開けてくださいました。

国宝雲龍山勝興寺

雲龍山勝興寺は、国宝の本殿内や大広間及び式台内の拝観は車椅子ではできませんが、大伽藍の威容を境内からお参りすることはできます。

(本稿は2024年8月に執筆しました)

「高岡市万葉歴史館」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。