山梨県富士河口湖町にある公園です。西湖という名がついていますが、湖の畔ではなく青木ヶ原樹海の中にある公園で、芝生広場とネイチャーセンター「樹海ギャラリー」が整備されています。周囲の樹海には、約60種類の野鳥が生息しているそうです。
今回は冬季の「樹氷」シーズンに取材しました。コロナ対策でイベントは中止されましたが、芝生広場では毎年人工的に散水をして、「樹氷」のような氷の結晶を製作しています。
アクセスは車が便利です。西湖野鳥の森公園の芝生広場と樹海ギャラリーは、県道から少し高い位置にあります。県道沿いに駐車場がありますが、そこからだと坂を上がるので、車椅子利用者は収容台数が少ない樹海ギャラリー前の駐車場の利用が便利です。身障者用駐車スペースの設定はありませんが、このギャラリー前駐車場は、イベント開催中は身障者用駐車場になります。
駐車場から芝生広場へのルートは、バリアフリーではありません。ギャラリー側からは、最後に車椅子では危険な大きな段差があります。
県道側からは舗装路面で移動しますが、最後に小さな段差があります。
芝生広場は、濡れていなければ固い路面なので車椅子は動きますが、大きなデコボコがあります。
したがって車椅子では公園のネイチャーセンターである「樹海ギャラリー」の利用をお薦めします。ラフな造作ではありますが、エントランスには段差解消スロープがあり、出入口は自動ドアです。
ドアを通ると、動物たちのはく製が出迎えてくれます。
館内では青木ヶ原樹海及び西湖野鳥の森公園の自然を紹介しています。多種多様な野鳥のはく製が展示されています。
公園からの富士山の写真、野鳥の森に生息する動物のはく製の展示もあります。「樹海ギャラリー」内は段差の無いフラットな構造です。
展示室の先には、大きなガラス窓が広がる「バードウオッチングルーム」があります。可動式のテーブル席が配置されていて、休憩室としても利用できます。
窓からみた景観です。車椅子では、樹氷はここから眺めることをお薦めします。
館内にバリアフリートイレが用意されています。
ただしこのトイレは狭く、普通サイズの車椅子がまっすぐには入りません。洗面の下に斜めに入れて、何とかドアが閉まりました。スペースがないので介助が必要な人の利用は苦戦するトイレです。ウォームレット付の便器が備えられています。
トイレの個室が狭いのは難点ですが、西湖野鳥の森公園の樹海ギャラリーは、車椅子でバードウォッチングや樹氷見学ができる屋内施設です。
西湖には奇跡の魚「クニマス」の生態展示がある「クニマス展示館」があります。別稿で紹介していますので、ぜひご覧ください。
(本稿は2022年2月に執筆しました)