2011年に完成したJR日立駅の新駅舎は、ガラス張りの橋上駅舎と自由通路、そしてカフェがあり、そこから太平洋を一望する、駅そのものがお出かけ先になる観光スポットです。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
駅のバリアフリー状況です。2本のホームからは改札階へ上がるエレベーターがあります。改札からは自由通路に出て、中央口地上階と海岸口2Fへフラットにつながります。
海岸口側がオーシャンビューのガラス面。展望ホールとシーバーズカフェがあります。この間のルートは車椅子での移動に問題はありません。
車でのアクセス方法です。オーシャンビューを目的に車で駅に来た場合は、海岸口側の駐車場の利用が便利です。複数の有料駐車場があります。
シーバーズカフェの利用で、駐車料金のサービスがあるのは、駅ロータリー内の「海岸口駐車場」です。収容台数が10台弱の小さい駐車場で、ロック版があがるフラップ式です。
一番に駅舎に近い駐車区画が身障者用です。
海岸口ロータリーから駅舎へは、エレベーターで上がります。
シーバーズカフェのバリアフリー状況です。全面ガラス張り、オーシャンビューのお店です。出入口は少し狭いながらも、一般的なサイズの車椅子は通りました。
店内の通路幅は、スタンド席が配置される前半はあまり余裕がありません。車椅子がギリギリで通る幅です。
そこを抜けた店内奥は、スペースに余裕があるテーブル席です。店内の床面に段差はありません。車椅子で問題なく利用できました。
トイレの状況です。シーバーズカフェの店内には、一般用も含めてトイレがありません。
バリアフリートイレは、有料エリアになる駅の改札内に1つ。無料で利用できるトイレは、中央口のロータリーに面した外側です。カフェからは約100m距離があります。
スペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器、ユニバーサルベッドが備えられています。
駅舎とカフェの建築デザインが素晴らしく、また海岸口側のガラス面から眺める太平洋の眺望は素敵です。日立駅とシーバーズカフェは、観光の目的地になるバリアフリー施設です。
日立市にある入館無料の施設「吉田正音楽記念館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2020年11月に執筆しました)