新幹線 重度の障がいがある人の車椅子での利用方法と注意点

新幹線 重度の障がいがある人の車椅子での利用方法と注意点

鉄道各駅のバリアフリー化は進みました。本稿を執筆している2020年1月現在では、構造的に車椅子で利用できない新幹線の駅は、ほぼ無くなりました。

しかし、重度の障がいのある人と介助者が新幹線を利用するには、まだまだ注意すべきことが多々あります。車椅子乗車のポイントを紹介します。

新幹線 重度の障がいがある人の車椅子での利用方法と注意点

○要事前電話予約

山陽新幹線で一部ネット予約が始まりましたが、車椅子での新幹線利用の予約は、原則前日までに電話または駅での直接予約が必要です。

これは車椅子の仕様や、利用者の障がいの状況などを確認し、利用できる席を確実に予約すること、そして当日の駅スタッフの配置を行うためです。鉄道会社に悪意があるわけではありません。

当日の予約、または直前の予約の受付の可否は、ケースバイケースです。予約した列車に乗り遅れた、などアクシデントが発生した場合は、駅に連絡を入れてください。

なお料金は障害者減免制度があります。

 

○席数は希少

新幹線の車両により車椅子席の仕様は変りますが、原則1編成に2席程度しかありません。個室タイプの特別席の場合は、原則1編成に1席です。

席数が極端に少ないので、早めの予約が必要です。

また車椅子利用者のグループで旅行をする場合は、どのようなスケジュールを組むか、考える必要があります。

新幹線 重度の障がいがある人の車椅子での利用方法と注意点

○席の幅は狭い

車椅子席がある車両のドアは、一般車両よりも少し幅広くなっています。それでも横幅が70㎝を超える車椅子だと、車両に乗り込めない可能性があります。大型の車椅子を利用している場合は、予約時に利用の可否を確認してください。

一般にある車椅子席は、ABC席の3列シートの1席を外してABの2席並びになっています。利用する典型的なパターンは、介助者がA席、障がい者は車椅子から下りてB席、そして車椅子は外されたC席のスペースに置きます。

したがって車椅子を置くスペースは、普通車両の1席分です。B席に移動が出来て、かつ車椅子が折り畳める場合は、問題はありません。

車椅子乗車のままで車椅子を置くスペースに乗車すると、一般的なサイズの車椅子でも通路にはみ出します。大型の車椅子の場合は、他の乗客の通行の障害になるほどはみ出します。車椅子を横向きにすると通路を塞いでしまいます。

また車椅子席は車両の端に用意されています。もっとも端の席で、車椅子が通路にはみ出していると、車両出入口の自動ドアが反応して開いてしまいます。

 

○指定時間に駅に行く

駅のバリアフリー化が進んだので、以前ほど駅員の誘導は必要ではなくなりました。それでも原則として、車椅子乗車は駅員の誘導で行います。

車椅子乗車の予約をすると、原則として駅構内の集合場所と集合時間が指定されます。乗車に余裕のある時間が指定されるので、一般的な感覚よりも早めに駅に行くことになります。

誘導スタイルは駅によって違いますが、一般的なパターンは、集合場所からホーム乗車口まで駅員が誘導する、そして乗車口にスロープを架けて車内に誘導し、席まで案内をします。降車の時も同様の案内があります。

駅員が関わるのはここまでです。車椅子から一般シート席への移動、トイレの介助などは行いません。

新幹線 重度の障がいがある人の車椅子での利用方法と注意点

○車両による特別装備

新しい車両ほど、バリアフリー装備が充実しています。車椅子を固定する装置、手摺付きの広いトイレ、そして重度障がいの人が横になることができるベッドタイプシートがある個室。車両の装備を確認して予約をするのも得策です。

 

○比較的障がいが軽い人の場合

長時間の歩行や階段歩行が困難で車椅子を利用している人などは、これまでの経験では、必ずしも車椅子席を利用しなくても新幹線に乗車することが出来ます。

短距離の介助歩行が出来て、一般普通シートに乗車可能で、コンポクトに折り畳める車椅子を利用している場合は、車両の進行方向最後席の後ろ側の席と壁の隙間に、車椅子を収容することが出来ます。もちろん車椅子の形状によるので、予約時によく確認してください。

 

車椅子で新幹線を利用するのは、様々な制約があります。特に重度の障がいがある人は大変です。障がいの状況に応じた最善の席を確保して、新幹線を利用して下さい。