軽井沢 旧三笠ホテル 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

軽井沢~旧三笠ホテル バリアフリー情報

※旧三笠ホテルは現在耐震補強等の工事により長期休館中です。再開は令和7年4月ごろの予定です。以下は2017年の開館時の状況です。

軽井沢の観光スポット「旧三笠ホテル」は、館内に入るには階段を上り下足を脱ぎます。また2階建て構造でエレベーターはありません。車椅子のままでのホテル内覧はできません。車椅子からは外観だけの見学になります。入館料は障がい者減免制度があり、無料に減免されます。現地の状況を紹介します。

アクセスの状況です。旧三笠ホテルは旧軽銀座から2km離れた場所に建ちます。自転車でのアクセスが人気ですが、車椅子利用者は車の利用が便利です。

敷地内には身障者用も含めて駐車スペースはありません。旧軽銀座方面から行くと、旧三笠ホテルを通り過ぎて200mほどの場所に、専用無料駐車場があります。

この駐車場は未舗装で砂利面、近道の出入口は階段、車出入口は傾斜がある、車椅子には辛い駐車場です。健常な同行者が運転できるなら、車椅子利用者は旧三笠ホテル正面で乗降することをお薦めします。

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敷地入口に受付があり障害者手帳等を提示すると本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。敷地内はフラット路面なので、車椅子で外観を見学することは出来ます。トイレは敷地内に一戸建ての公衆トイレがあり、バリアフリートイレがあります。

車椅子で訪れ、無料で入館し、ホテル外観を鑑賞し、トイレを借りて帰る。このような車椅子観光は可能です。

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遠目でみると解りませんが、近づいて観ると心配になるほどボロボロです。建物の内部も手が入っているとは言い難い管理状況です。

保存修理工事は、1Fが1982年、2Fが1984年、外部塗装が1989年、屋根葺替は2003年に実施。屋根はまだともかく、内部と外壁はメンテナンスされてから、それなりの年月が経過しています。また現在の建築基準に適合する耐震工事は、実施されていません。旧三笠ホテルは、軽井沢町が管理する国の重要文化財です。

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三笠ホテルは明治39年開業のホテルです。歴史の概略を紹介します。

設立者は音楽家山本直純氏の祖父。開業して5年で山津波に襲われ日本館が流出。赤字続きで大正期に明治屋が買収。戦時中は外務省軽井沢出張所に。敗戦でGHQが接収。その2年後には米軍の失火により別館が焼失。1952年ホテル業再開。赤字続きで1970年廃業。長銀に差し押さえられ、1980年に軽井沢町に寄贈される。1983年に一般公開開始。ホテルの歴史は波乱万丈です。

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旧三笠ホテルは車椅子での内覧は出来ませんが、外観の見学は可能です。

軽井沢を代表するクラシックホテル「万平ホテル」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2017年8月の取材に基づいています)