東京海洋大学 明治丸 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

明治丸 車椅子で行く越中島キャンパス バリアフリー情報

東京都江東区の「東京海洋大学越中島キャンパス」にある、無料公開施設です。

完璧に復元され内部見学が出来る「明治丸」。明治丸は明治7年に竣工した豪華新鋭船。明治天皇が乗船したロイヤルシップです。その明治丸を紹介する「明治丸記念館」。東京海洋大学の施設「百周年記念館資料館」。以上の3つの施設があります。各公開施設のバリアフリー状況を紹介します。

明治丸内はボラティアガイドの案内で見学することができます。船は国の重要文化財指定。明治天皇の「御座所」まで復元された施設ですが段差構造で、上甲板までは階段、主甲板への動線も階段、内部も段差箇所が多々あります。車椅子での船内見学は出来ません。

修復された船といっても、現在では陸上にあります。車椅子から船の外観は見学できます。

明治丸

2つのインドア施設「明治丸記念館」と「百周年記念館資料館」は、渡り通路でつながっています。最初の入口は「百周年記念館資料館」です。

エントランスは乗り口に小さな段差があるスロープです。建物入口ドアは手動ドアで、全般的にバリアフリーレベルは高くはありませんが、1Fにバリアフリートイレがあります。

「百周年記念館資料館」は2フロア構造で、後付のエレベーターがあります。小さな段差や手動ドアがあるので、車椅子での利用は介助者がいると助かる施設です。

東京海洋大学「百周年記念館資料館」の展示はマニアックです。1Fは「機関学関係」。昔の蒸気タービン、ディーゼル機関、焼玉機関など、船の動力部の実物資料を中心に迫力の展示。

2Fは「航海学関係」。帆船模型、航海計器類、コンパス類など、貴重な実物展示。独特の世界が広がります。2Fには明治丸を眺める展望室がありますが、数段の段差の上で、車椅子での利用は出来ません。

隣接する「明治丸記念館」へ移動します。建物としては独立した入口もありますが、今回訪問時は「百周年記念館資料館」1Fから渡り通路で向かう動線でした。ここの出入口はすべて手動ドアです。車椅子利用者は介助者がいると助かります。

「明治丸記念館」は1フロア構造です。展示内容はパネルや写真、絵画など「百周年記念館資料館」とは違ってサッパリとした印象。明治丸の約140年間にわたる活躍を解説します。

明治丸の歴史の詳述は省きますが、一点だけ紹介します。明治9年に明治天皇が東北北海道を巡幸し、明治丸に乗って横浜に着いたのが7月20日。現在の「海の日」はこれを記念しています。

キャンパス内の施設なので公開日が限定されます。原則、火曜、木曜、第一第三土曜です。公開スケジュールがHPに掲載されているので、確認して利用してください。

どの駅からもそれなりの距離がある立地です。キャンパス内の駐車場が利用できます。詳細な利用ルールについてはHPに案内があるので確認してください。

HPには掲載のない情報です。正面の門が閉鎖されている場合があります。この場合、通用門から守衛所に行き手続きをして、自分で門を開閉して車をキャンパスに乗りいれます。この点でも車椅子利用者は介助者がいると助かる施設です。

一般の知名度は高くはありませんが、見学をする価値のある施設です。車椅子での利用には以上の制約があるので、注意して利用してください。

越中島晴海運河を渡ると「佃島」です。「佃島住吉神社」の情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2018年5月の取材に基づいています)