水戸 かたくりの里公園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

かたくりの里公園 車椅子で行く水戸 バリアフリー情報

茨城県水戸市にある「かたくりの里公園」は、車椅子で楽しめる水辺のカタクリ群生地で、例年の開花は4月上旬です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

水戸ICから車で10分ほどの里山にある「かたくりの里公園」は、いわゆる公園のイメージではありません。20台程度の無料駐車スペースがあり、その横の崖下にカタクリが群生しています。面積20アールと公表されているので、目検ですが縦4m×横50mほどの群生エリアです。やや離れた場所に公衆トイレがあります。公衆トイレにはバリアフリートイレはありません。

駐車場の脇が群生地なので、車椅子で鑑賞ができます。施設としてはバリアフリー設計ではありませんが、問題なく車椅子からカタクリの花を楽しめます。

駐車場には身障者用駐車スペースはありません。車道、歩道の段差解消は不十分で、歩道の路面は経年劣化で荒れていますが、一般的な車椅子利用者なら通行できます。

まるで小川のような細長い水たまりがあり、その奥の崖の斜面にカタクリが群生しています。今回4月上旬に訪れたところお花は満開、可憐な紫色の小さな花が斜面一杯に咲いていました。動きの無い水たまりのように見えますが、水はとても綺麗で、これぞ里山、という群生地です。

開花時期には「かたくりまつり」が開催、と観光情報がありますが、いわゆる「おまつり」のイメージではありません。今回取材時は地元の人がテントを出して、お饅頭などが売られていました。

片栗粉の語源はカタクリ。カタクリの根茎からとれる澱粉です。明治以後に馬鈴薯栽培が盛んになり、片栗粉はジャガイモから作られるようになりました。今ではカタクリの自生地は数少なくなり、特に群生地はとても希少ということです。

「カタクリ」自体の語源は二説あるそうで、葉の形が栗の葉に似ているから、というのが一説。もう一つはお花の形状説。お花が傾いた籠状なので「カタカゴ」それが「カタコ」さらに「カタコユリ」最後に「カタクリ」に変化したということです。

水戸市が発信している情報によると、この希少なカタクリの群生は地元有賀町の有志が保護育成しているということ。毎月集まって下草の刈り取りなどを行っているそうです。

満開のカタクリ群生は見る価値があります。カタクリ群生地は車椅子で鑑賞可能です。

巨人ダイダラボウが住む水戸市「大串貝塚ふれあい公園」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2018年4月の取材に基づいています)