鹿島神宮 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

鹿島神宮 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

創建は神代。日本最古の神社の一つ「鹿島神宮」は、同じ歴史がある「香取神宮」に比べれば、車椅子で参拝しやすい神社です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

鹿島神宮駅からは徒歩10分の案内。車椅子利用者は車の利用が便利です。

本殿参拝に最も便利な駐車場は、大鳥居横の第一駐車場です。舗装路面の有料駐車場で、収容台数は60台です。駐車料金の障がい者減免制度はありません。身障者用駐車区画は売店の横に1台分あります。

第一駐車場が満車の場合は、神社の第二駐車場が参道商店街の先あります。収容台数は55台で身障者用駐車区画はありません。通常期は無料駐車場ですが、繁忙期は有料になることもあります。舗装路面の駐車場です。

混雑時は、第一駐車場から徒歩3分の臨時駐車場が開放されます。通常は無料ですが、正月と祭礼の日は有料になります。臨時駐車場は部分的に未舗装路面で、神社への近道は、一部区間が車椅子では通行が辛い砂利路面です。

神社の駐車場は混み合うことが多いので、多くの参道の商店が私有地で駐車場商売をしています。熱心に呼び込みをしている人が多数います。確認できた限り、身障者のために特別な対策がある民間駐車場は見当たりませんでした。

参道から大鳥居、その先の桜門までは舗装路または石畳の通路で、車椅子に小さな衝撃がくる箇所もありますが、大きな問題はなく車椅子で通行できます。

楼門は未舗装路面からスロープを通ります。車椅子で通行可能ですが、ややラフなスロープなので、慎重に移動する必要があります。

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楼門から先は未舗装路面になりますが、固い路面で砂利は薄くデコボコが少ないので、車椅子で通行できます。東京ドーム15個分の境内ですが、本殿までは距離はありません。すぐに本殿に到着します。

拝殿は段差の上です。車椅子では段の下からの参拝になります。

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本殿の近くに祈祷殿・社務所があります。新しい建物でバリアフリーです。祈祷を受ける人のための施設ですが、誰でも入ることが出来ます。祈祷の受付窓口の先にバリアフリートイレがあります。他には大鳥居の横の公衆トイレにバリアフリートイレがあります。

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本殿の先から「奥宮」までが「奥参道」です。砂利道ではなく踏み固められた土の参道なので、デコボコ箇所に気をつけて進めば車椅子で通行可能です。ただし雨上がりの路面は、車椅子がドロドロになります。

奥参道の途中に「さざれ石」と「鹿園」があります。この2カ所に立ち寄るには、やや荒れた未舗装路に突入します。それでも無理をすれば車椅子で行ける路面状況です。

奥宮の拝殿場所は段の上です。車椅子での参拝は段の下からになります。

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奥宮の先「御手洗池」方面に進む道は階段路になります。車椅子で「御手洗池」方面に行くには、車で「御手洗池」入口横の無料駐車場に移動します。

この「御手洗池」入口横の駐車場は、身障者用駐車区画はなく、かなり路面が荒れていて、傾斜路があります。

更に「御手洗池」入口付近の路面は、車椅子での移動に苦戦するほどのデコボコがあります。車椅子では慎重に通行してください。

参道のお店のバリアフリー状況です。大鳥居前に伸びる参道の歩道は、整備されてバリアフリー仕様です。

今回取材した時点での状況では、車椅子ではお店の中に入ることが出来ない段差構造の店舗が多く、鹿島神宮の参道にはバリアフリー仕様のお店は見当たりません。

状況は変化すると思いますが、参道のお店で、車椅子で食事や買い物をするのは難しいかもしれません。事前に最新情報を確認してください。

ラフなスロープや未舗装路面を通行しますが、鹿島神宮はそれほど無理をせずに、車椅子で参拝できます。祈祷殿・社務所はバリアフリー仕様です。

千葉県香取市に鎮座する「香取神宮」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2016年5月の取材に基づいています)