大子町、常陸太田市、常陸大宮市、北茨城市、日立市など、茨城県県北エリアには、袋田の滝や竜神大吊橋などの観光地、バリアフリーな直売所や設備が新しい道の駅があります。障がいのある家族とのドライブで利用できる、お薦めの主なバリアフリー施設を紹介します。
「常陸大宮から袋田の滝へのドライブルート」
常磐自動車道の「那珂インターチェンジ」から「袋田の滝」までは約45km、1時間前後のドライブです。
その中間点付近「那珂インターチェンジ」から約20kmの地点に「道の駅常陸大宮」があります。2016年に開業した施設で、全く段差のない構造のバリアフリーな施設です。車椅子で利用できる、フラットでスペースに余裕がある直売所と食事処があります。
「袋田の滝」は舗装路を通り車椅子で見学できます。最も近くまで車で行くなら、一般車両が通行できる終点にある土産物屋の駐車場を利用します。買い物や食事をすると利用できます。
観曝トンネルの手前に距離の短い急坂があります。ここが通過出れば、そのあとは緩やかな傾斜路です。観曝料金は障がい者減免制度があります。
トンネルの中に第一観曝台、エレベーターで上がると第二観曝台があります。
帰り道に時間があるなら、那珂インターチェンジの手前に「茨城県植物園」があります。入園料の障がい者減免制度がある、車椅子で利用できる植物園です。
「常陸太田から竜神大吊橋へのドライブルート」
「竜神大吊橋」へも常磐自動車道「那珂インターチェンジ」からのアクセスが便利です。距離は約32km、50分程度のドライブです。
那珂インターチェンジから約10kmの地点に「道の駅ひたちおおた」があります。この施設も2016年に誕生したバリアフリーレベルの高い道の駅です。
このエリアは常陸秋そばで有名な金砂郷。道の駅ではフードコート形式の本格そば店が営業しています。
「道の駅ひたちおおた」から、さらに8kmほど竜神大吊橋方面へ進むと、JA系の直売所「物産センターこめ工房」があります。
ショップと食事処があり、食事処では常陸秋そばや、「特別栽培米みずほちゃん」をいただけます。テーブル席があるので、席を選べば車椅子で食事ができます。バリアフリートイレはあります。
「こめ工房」から「竜神大吊橋」へは、約20kmの距離です。
竜神大吊橋はフラットな舗装通路を通る観光施設で、車椅子で利用できます。
第一駐車場に身障者用駐車区画があり、そこからならアップダウンなく車椅子で橋まで移動できます。竜神大吊橋の入場料は障がい者減免制度があります。
観光シーズンの週末は、駐車場が満車になることがあります。その場合、第二第三駐車場に誘導されることがあります。第二第三駐車場からは、急坂を上がります。誘導スタッフに車椅子利用を申告して、第一駐車場を利用してください。
「鵜の岬から北茨城五浦美術館へのドライブルート」
人気のある国民宿舎です。常磐自動車道の「日立北インターチェンジ」からアクセスします。インターチェンジからは約6km、15分程度で到着します。
県営国民宿舎、別棟のレストラン、日帰り温泉、コンベンションセンター、海の散歩道、森の遊歩道、谷の散歩道、スイレン池とアヤメ池、遊具広場「わんぱく砦」、海鵜の飼育ケージなどがあります。
レストランは車椅子で利用できます。海・森・谷の各遊歩道は、すぐに段差があるので、車椅子では行けるところまでの利用になります。
鵜の岬のすぐ近くにJA系の農産物直売所「十王物産センター鵜喜鵜喜(うきうき)」があります。バリアフリー上の特別な配慮はありませんが、エリア最大規模の直売所で、車椅子で買い物ができます。
海沿いの道を走り「天心記念五浦美術館」を目指します。鵜の岬からの距離は約25km、45分前後で到着します。
天心記念五浦美術館は、バリアフリーで眺望も素晴らしい県立美術館です。
美術館へ向かう脇道に入ると急こう配の坂になり、坂を上ると無料駐車場があります。身障者専用駐車場は更にその上に、6台ほどの駐車スペースが用意されています。ここからなら、ほとんどアップダウンなく美術館に向かうことができます。
美術館の観覧料は障がい者減免制度があります。
天心記念五浦美術館から最も近い高速道路のインターチェンジは、常磐自動車道の「北茨城インターチェンジ」です。インターチェンジまでの距離は約12km、20分程度かかります。
岡倉天心が暮らした「六角堂」がある「茨城大学五浦美術文化研究所」は、激しい段差と傾斜路があり、車椅子での見学は困難な施設です。
茨城県県北エリアは、バリアフリーに車椅子ドライブを楽しめます。
(本稿は2020年3月に執筆しました)