茨城県東海村にある伊勢神宮より直接「御分霊」を賜り奉祀する茨城一の宮。創立は700年頃と伝えられる古社です。バリアフリー改修が進み、少し無理をして頑張れば、車椅子で参拝ができます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
徒歩圏に駅はありません。アクセスは車の利用が便利です。40台を収容する参拝者用の無料駐車場があります。身障者用駐車スペースの設定はありません。
駐車場の奥に「さざれ石」が鎮座しています。
二の鳥居の下に段差があります。バリアフリー参拝ルートは駐車場が起点です。
駐車場の横に手水舎があります。駐車場側からでも参道からでも、段差解消された路面を通り手水舎に近づけます。
手水舎は車椅子から手を浄められることが出来る構造です。介助者がいなくても、ぎりぎりで車椅子から柄杓に手が届きます。
手水舎の横に、段差回避できる駐車場からのバリアフリー通路があります。二の鳥居の手前から駐車場に迂回し、この通路から参道に入れば、段差回避できます。
そして階段参道の脇に、途中にフラットスペースがあるスロープ路があります。
ただしこのスロープは急坂です。元気な介助者、あるいは介助者2名で車椅子を押したい傾斜角度。下りは、車椅子は後ろ向きで進むべき傾斜路です。ここが車椅子参拝の難所です。
スロープを上がり切れば、境内はほぼフラットな地形になり、舗装路面及び舗装通路が整備されています。
拝殿に段差回避スロープが設置されています。左右にあるので混雑時も対応できそうです。
舗装通路は社殿の裏側まで続きます。拝殿を正面からみて右側から社殿を一周するルートで状況を紹介します。渡り廊下の下をくぐり社殿の右側にでます。ここは小さい段差があるので慎重に移動してください。
社殿右側の舗装通路はフラットで問題なく車椅子が動きます。
ここに村松海岸へ続く歩道の起点があります。海岸までは約1㎞。境内に近い見える範囲は舗装通路ですが、その先は未舗装路、最後は砂の道になります。
社殿の裏側も舗装通路があります。本殿の後ろを通行します。
社殿の左側の奥にある「晴嵐神社」。鳥居の先まで舗装路があります。
晴嵐神社は呼吸器などの病気平癒に御利益がある社です。
晴嵐神社付近から、本殿の屋根がよくみえます。
社殿の左側に複数のお末社が祀られています。
三峯講の鳥居。鳥居の先は山道です。これで社殿の裏側をまわりました。
境内に戻ります。石碑などがある付近は、路面が悪く車椅子では近づくのに苦労します。
お神輿が保管、展示されています。
お神輿の由緒案内があります。一つのお神輿は、水戸藩下賜の三代目であると記されています。
参道の横に「義公 お腰掛けの石」があります。水戸光圀公が座ったとされています。
そして「なで犬」。車椅子からなでることができました。
東海村の大神宮は、角度のある参道スロープを通行できれば、車椅子で参拝できます。
東海村にある原子力に関する総合博物館「原子力科学館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2021年10月に執筆しました)