すべてが美の空間、施設内はガラスアートで溢れています。箱根の観光施設のなかでも非日常性が高い「箱根ガラスの森美術館」。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
アクセスは車が便利です。国道138号線に面して、施設の両脇に有料駐車場が2か所あります。車椅子専用ゲートがあるのは、箱根湯本寄りの「第1駐車場」です。車椅子利用者は第1駐車場を利用してください。
箱根ガラスの森は、基本構造は段差が多い施設です。車椅子での移動可能ルートは限られるので、駐車場からはスタッフの誘導に従ってください。
車椅子専用ゲートから園内に入ると、「ヴェネチアングラス美術館」の近くにでます。
入園料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が半額近くに減免されます。
箱根ガラスの森内で、車椅子が利用できる施設と行動可能な範囲を紹介します。
「ヴェネチアングラス美術館」内は、健常者とは違う途中で引き返すルートになりますが、スロープを利用して1Fはすべて鑑賞できます。2Fは階段ルートだけなので、車椅子では利用できません。
「ヴェネチアングラス美術館」を出た場所に、車椅子で利用できる大きな個室トイレがあります。
トイレの先のスロープを利用して、庭園のメインルートへ車椅子で出ることが出来ます。
そのルートからスロープを利用してレストラン「ラ・カンツォーネ」が利用できます。
次に車椅子で利用できない施設を紹介します。
ミュージアムショップと「現代ガラス美術館」がある建物は、段差が多く車椅子では利用できません。
庭園はメインルートから外れると、すべて段差があります。特に「誓いの鐘」や「あじさい庭園」などがある早川沿いの一帯は急な階段路なので、足が悪いレベルの人でも利用は難しいエリアです。
移動可能な場所は限定的で、車椅子では施設の全てを見ることができませんが、車椅子で利用できる範囲から見る美術館のコレクション、庭園内のガラス装飾だけでも、見る価値のある逸品が並んでいます。
「箱根ガラスの森美術館」は、車椅子で利用できない施設やエリアがありますが、ガラスコレクションに興味のある方なら、車椅子で訪れる価値のある施設です。
元箱根にある「芦ノ湖テラス」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2018年9月の取材に基づいています)