浜松市楽器博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

浜松市楽器博物館 車椅子からみたバリアフリー情報

静岡県浜松市、アクトシティ浜松D棟の「浜松市楽器博物館」は、車椅子で利用できる専門博物館です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

1995年の開館。質量ともに驚きのコレクションです。どうやって手に入れたのか想像もつかないレアな楽器があります。展示楽器は約1300点です。

受付を通り館内に入場すると、音声イヤホンガイドの無料貸し出しコーナーがあります。「長時間滞在者(2時間)向け」の音声ガイドだという案内。世界の楽器を一堂に集めた2時間コースの博物館です。

浜松アクトシティ

車椅子でのアクセスルートです。浜松アクトシティD棟の1FとB1の2フロアにある公立の博物館です。

アクトシティ浜松は、浜松駅と直結します。2F連絡デッキを通り、車椅子で駅からアクセス出来ます。途中に屋根の無い区間があるので、雨天の移動は注意して下さい。

地上路からもアクセスできます。D棟は最も駅から遠い場所に建つので、駅から徒歩10分の案内になっています。

車利用の場合は、浜松アクトシティの地下駐車場の利用が便利です。各棟の地下に有料駐車場があります。楽器博物館の利用による駐車料金の減免サービスはありません。浜松アクトシティの地下駐車場には、身障者用駐車区画があります。駐車料金の障がい者減免制度はありません。

車椅子でのアクセスルート

博物館の入口はアクトシティD棟の1Fです。バリアフリートイレはD棟1Fロビーのトイレにあります。博物館内にはバリアフリートイレはありません。車椅子利用者は、入館前にトイレを利用してください。

浜松市楽器博物館の観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

館内1Fのメインは「アジアの楽器」。入口正面にあるバリ島の「ガムラン」に圧倒されます。楽器というよりは演奏する舞台、あるいは巨大な装飾品です。その演奏の様子が映像で流れています。小さな画面、小音量ですが、それでも迫力が伝わってきます。

この一台だけではなく、何台も超大型楽器が展示されています。この楽器群をどこで買って、どうやって運んできたのか。ここにあること自体が不思議な、特殊な楽器たちです。

にあるバリ島の「ガムラン

1Fのもう一つのコーナーは「電子楽器」。初期のシンセサイザーや電子ピアノなどの展示です。昭和の頃の電子楽器たちが大切に展示されています。エレクトーン、ハモンドオルガン。もちろんエレキギターもあります。

「電子楽器」の奥には防音された「体験コーナー」があり、自由に楽器を鳴らせます。主に子供向きの企画ですが、触ったことのないラテン系の楽器、変わった楽器がいくつもあるので、大人も音楽遊びを楽しめます。

B1の常設展示の状況です。B1へは、車椅子はエレベーターを利用します。1FとB1だけのエレベーターが1基あります。

B1も深いマニアックな楽器の世界が広がっています。「鍵盤楽器」のコーナー。ピアノのコーナーです。ピアノといってもこんなに様々な種類、方式、タイプ、デザインがあるのかと感動します。要所に解説があり、読むと勉強になります。ピアノは楽器の王様。人類の英知が詰っています。コーナーの出口近くに、自由に弾けるピアノがあります。次々に来館者が弾いています。

ピアノのコーナーです

B1の他のスペースには、オセアニア、アフリカ、アメリカ、ヨーロッパの楽器がエリア別に分類されて、大量に展示されています。馴染み深い楽器から、見たことがない楽器まで、物凄い数のコレクションが展示されています。

オセアニア、アフリカの一部の楽器は、ただの楽器というよりは宗教的な儀式祭事の道具です。どうやって手に入れたのか、不思議な楽器が並びます。

アメリカ、ヨーロッパの楽器。例えば「バンジョー」といってもこんなに種類があるのか、「ハープ」というのも様々な方式があるのか、と感嘆します。

ほとんどの展示は楽器の演奏音を聞けるヘッドフォンがあります。例えば「バンジョー」が10種類展示されていて、その中の一つだけがヘッドフォンで音色を聞ける、そういう展示になっています。ヘッドフォンをかけるのが嫌いな潔癖症の人は、自分で除菌対策を行って下さい。

「浜松市楽器博物館」は、車椅子で利用できる楽しい博物館です。好きな人なら旅行の目的地にするレベルの施設です。バリアフリー面に大きな問題はありません。

「アクトシティ浜松」の情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2015年8月の取材に基づいています)