山梨県 道の駅どうし 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

山梨県道志村にある道の駅です。開業は1999年で、2021年に一部がリニューアルされました。施設内の段差箇所には、段差解消装置が設置されています。

清流「道志川」に沿った山中にあり、施設内に清流の水を汲める施設があります。

道の駅どうし

約100台を収容する駐車場があり、身障者用駐車スペースは3台分設けられています。

道の駅どうし

施設棟内で直売所とレストランが営業しています。道志村特産「クレソン」の直売、レストランではクレソン料理が提供されています。

道の駅どうし

直売所の店内はフラットな構造で、通路は車椅子で通行できる幅は確保されています。 レストラン「手づくりキッチン」は食券制のセルフサービス店です。店内はフラットで可動式テーブル席があります。セルフサービスに対応できれば車椅子で利用できます。

道の駅どうし

広場にフリーテーブル席が配置されています。ここも車椅子で利用できます。

道の駅どうし

バリアフリートイレは男女別トイレ内にそれぞれあり、異性介護では利用できない構造です。やや狭い個室でシンプルな設備のトイレです。

道の駅どうし

道の駅どうしは、道志村の山の恵みを楽しめる施設です。

山梨県の郡内にある道の駅を別稿でまとめて紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2023年1月に執筆しました)

山中湖文学の森公園 三島由紀夫文学館 徳富蘇峰館 車椅子観覧ガイド

山中湖文学の森公園は山梨県山中湖村、山中湖畔にある約26,100坪の自然豊かな公園です。公園内は舗装散策路が整備されていますが、傾斜地のためアップダウンが多く、園内の散策は車椅子向きではありません。

山中湖文学の森公園

公園内に有料施設「三島由紀夫文学館」と「徳富蘇峰館」があります。この2館はバリアフリー仕様、車椅子で観覧できます。現地の状況を紹介します。

山中湖文学の森公園

アクセスは車が便利です。山中湖文学の森公園内の上り坂を進むと、車道の終点に駐車場があり身障者用駐車スペースが2台分設けられています。この駐車場からは「三島由紀夫文学館」と「徳富蘇峰館」へ、急坂を避けて車椅子でアクセスできます。

山中湖文学の森公園

駐車場からゆるい傾斜がある舗装路面を進みます。途中で三島由紀夫文学館と徳富蘇峰館へ分かれる岐路があります。観覧順に決まりはありません。

山中湖文学の森公園

三島由紀夫文学館から先に紹介します。エントランスはフラットな構造の自動ドアです。館内も段差のない施設です。

山中湖文学の森公園

三島由紀夫文学館と徳富蘇峰館は有料施設で、2館共通の観覧券をどちらかの館で購入します。観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が半額に減免されます。

三島由紀夫文学館は2フロアの建物で、1Fが展示室、2Fは閲覧室と研修室で今回取材時は閉鎖されていました。エレベーターはあります。

山中湖文学の森公園

三島由紀夫文学館のトイレは一般男女別トイレだけで、バリアフリートイレはありません。バリアフリートイレは徳富蘇峰館にあります。

1F展示室内はフラットな構造、車椅子で問題なく観覧できます。様々なコンテンツが放映される映像室はやや狭く、車椅子では出入口付近から映像を鑑賞することになります。

三島由紀夫文学館のエントランスホールから、中庭の彫像を鑑賞することができます。

山中湖文学の森公園

次に徳富蘇峰館を紹介します。エントランスはフラットな構造の自動ドアです。

山中湖文学の森公園

徳富蘇峰館の展示室は三島由紀夫文学館よりも大きく、車椅子で観覧できるフラットな構造です。徳富蘇峰は山中湖の自然を愛し、別荘「双宜荘」で暮らしました。大型の展示物としては双宜荘の書斎の再現展示があります。また企画展が開催される企画展示室もあります。

徳富蘇峰館のバリアフリートイレは、サイズはやや狭い個室でシンプルな設備のトイレです。

山中湖文学の森公園

徳富蘇峰館の近くの散策路は、それほど急な傾斜路ではありません。無理のない範囲に限られますが、山中湖文学の森公園の車椅子散策が楽しめます。

山中湖文学の森公園

三島由紀夫文学館と徳富蘇峰館は、車椅子で観覧できる施設です。

車椅子からダイヤモンド富士を仰ぐことができる「山中湖花の都公園」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2023年1月に執筆しました)

富士山世界文化遺産 忍野八海 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

山梨県忍野村にある神秘の湧水「忍野八海」周辺は、バリアフリー化が進み車椅子である程度観光ができるようになりました。しかし限界はあります。車椅子から見た現地の状況を紹介します。

忍野八海

忍野八海へのアクセスは車です。周辺には数多くの有料駐車場が営業しています。忍野八海周辺はアップダウンが少ないエリアで、舗装道路が整備されています。車椅子で利用できない、あるいは忍野八海に移動できない駐車場は見かけません。主な目的地に近い駐車場を利用することをお薦めします。アクセスしやすい大型駐車場は「ますの家大駐車場」「ひのでや駐車場」「大林駐車場」などです。

観光客が多い観光の中心地は「忍野八海池本」が営業している「中池」周辺です。ただし「中池」は忍野八海の一つではありません。

忍野八海

「中池」周辺に近い駐車場は「池本駐車場」などです。この付近は、お土産屋さんやテイクアウトショップが並ぶ舗装路を車椅子で散策できます。

バリアフリートイレは複数個所に整備されています。「中池」の近くにある公衆トイレは比較的新しくて綺麗なトイレで、バリアフリートイレがあります。

忍野八海

一般的なサイズの個室でウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。ただし壁面に手すりは無く、便器横の跳ね上げ式手すりだけです。

忍野八海

この他に駐車場内の公衆トイレなど全部で6か所のトイレにバリアフリートイレがあります。

忍野八海

それでは忍野八海それぞれのバリアフリー状況を「霊場」順に紹介します。

「一番霊場 出口池」

出口池だけ離れた場所にあります。他の7つの池からは約1㎞離れているので、例えば「中池」周辺に近い駐車場を利用して、そこから車椅子で出口池までアクセスすると、往復で約2㎞を歩きます。駐車料金はかかりますが出口池の横に有料駐車場があるので、出口池を見るなら車で移動することをお薦めします。ただし駐車場は未舗装路面です。

忍野八海

出口池は忍野八海の中で最も大きな池です。周囲は未舗装路、段差路、デコボコ路で、車椅子では無理のない位置からの観光になります。

忍野八海

出口池の周囲にある稲荷神社や湧水地点は、急な段差路や悪路を通るので健脚な人向きの散策コースです。

忍野八海

「二番霊場 お釜池」

お釜池は池の淵まで10数段の階段路を通ります。車椅子では近づけません。段の上から見える限りの観光になります。

忍野八海

池の周囲は雰囲気があります。無理のない範囲で、車椅子でお釜池の近くまで立ち寄る価値はあります。

忍野八海

「三番霊場 底抜池」

読み方は「そこなしいけ」です。この池は有料の「榛(はん)の木資料館」内にあるので、入館料を払わないと見学できません。

榛の木資料館は一般的にイメージするバリアフリーな資料館ではなく、忍野八海の一つではない「鯉の池」、展望台、古民家などがある車椅子での利用が難しい施設です。資料館内にバリアフリートイレはありません。

忍野八海

榛の木資料館受付棟の屋上が展望台です。展望台は階段のみで車椅子では利用できません。屋上からは忍野八海の観光ポスターなどに使われる、鯉の池、古民家、そして富士山が見える眺望を楽しめます。

忍野八海

鯉の池の周囲の散策路は未舗装路面です。車椅子では無理のない範囲の散策に限られます。

忍野八海

受付棟から資料館及び底抜池方面へ舗装通路が整備されています。古民家と富士山を眺めながら、車椅子で資料館方面へ移動できます。

忍野八海

最初にあるのは水車小屋です。車椅子で舗装通路から見学できます。

忍野八海

水車小屋への水流の起点は人口の滝です。滝も車椅子で通路から見学できます。

忍野八海

その奥に2棟の大きな古民家が並びます。いずれも段差構造なので車椅子では通路からの見学になります。

忍野八海

奥の大きな古民家が榛の木資料館です。段差構造、階段構造なので車椅子では内部見学はできません。

忍野八海

3Fに蚕部屋がある大きな古民家です。健脚の人は3Fまで見学できます。

忍野八海

資料館内では様々な資料や道具などが展示されています。

忍野八海

榛の木資料館の奥に底抜池があります。周囲は未舗装のデコボコ路面なので、車椅子では無理のない位置からの見学になります。

忍野八海

無理のない位置からでも、ある程度は見ごたえのある景観が楽しめます。通常の見学コースはこの先の段差路を通り鯉の池方面へ抜けます。車椅子では来た道を引き返す観光になります。

忍野八海

「四番霊場 銚子池」

銚子池は舗装路から短い未舗装路に入ります。池の周囲は未舗装路面です。今回は路面がぬかるんだ状態で車椅子での見学が困難でしたが、決定的な段差はないので路面状況がよければ、少々無理をすれば車椅子で池の淵まで行くことができます。

忍野八海

「五番霊場 湧池」

観光中心地の近くにある最も車椅子で見学しやすい池です。周囲の舗装路から車椅子で湧池に近づけます。

忍野八海

ただし池の淵は段差がある未舗装路です。それでも舗装路から池の中まで車椅子で見学できます。

忍野八海

「六番霊場 濁池」

濁池も観光中心地の近くにある、車椅子から見学しやすい池です。池の両側に舗装通路があります。

忍野八海

池の淵は未舗装路面ですが、舗装通路から池の中まで車椅子で見学できます。

忍野八海

「七番霊場 鏡池」

鏡池は観光中心地から少しずれた位置にあり、舗装路面から見学できます。ただし池の淵は未舗装のデコボコな路面なので、富士山が水面に映るベストポジションに車椅子で行けるかは、その人次第です。

忍野八海

「八番霊場 菖蒲池」

隣接して住宅と公園がある立地で、池の周囲は未舗装の悪路です。

忍野八海

舗装路面からだと菖蒲池まで少し距離があり、池の水面下は十分には見えません。無理をして車椅子で池に近づくのは辛い悪路に囲まれています。

忍野八海

忍野八海の車椅子観光は、あまり八海にこだわらずに、「中池」周辺の舗装路面を散策する観光をお薦めします。

忍野八海

「忍野村の四季の杜おしの公園」の「岡田紅陽写真美術館」と「小池邦夫絵手紙美術館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2022年12月に執筆しました)