車椅子で行く三浦半島~葉山森戸大明神バリアフリー情報

葉山郷の総鎮守「森戸大明神」は、1180年に頼朝公によって祀られたと伝承される祠です。通称は森戸神社。基本はバリアフリーではありませんが、参拝者用無料駐車場があり、本殿はスロープ対応です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2016年3月の取材に基づいています。

○周辺道路は狭くて怖い

沖に見えるのは「裕次郎灯台」。周囲はデザイナーズハウスの密集地。森戸大明神が鎮座するのは、リゾート地葉山の中心部で、海岸に面し、相模湾越しに江ノ島、富士山を望むロケーションです。

森戸大明神の前を走る県道207号線は、交通量が多く、道幅は狭く、ごく一部にしか歩道がありません。車椅子で通ると、怖い思いをする道路です。しかもこの道は大型の路線バスが通ります。

 

○参拝者用無料駐車場の状況

車椅子利用者の参拝は、車でのアクセスが便利です。

収容台数約100台の大駐車場があります。県道から鳥居を抜けて左側の海沿いの広場が未舗装の駐車場です。一般客は有料駐車場、参拝客は参拝中に限り無料で駐車できます。

有料駐車場の料金は季節変動制。隣接する森戸海岸は海水浴場なので、混雑のトップシーズンは夏。海水浴シーズン以外は、駐車場があふれている印象はありませんが、行楽シーズンの休日は、周辺道路が渋滞します。

葉山森戸大明神バリアフリー情報○駐車場から本殿への参拝ルート

「本殿」は段差があり、正面から車椅子で上ることは出来ません。「本殿」正面からみて左側に、駐車場から本殿へ昇るスロープが設置されています。

このスロープは車椅子で参道からは行けません。駐車場からだけ利用できます。そして駐車場は未舗装で路面が荒れています。

したがって車椅子で「本殿」へ参拝する場合は、駐車場の奥、本殿のすぐ脇のスロープ入口の近くに車を停めて、車椅子で参拝する方法がベストです。

「本殿」へのスロープ入口周辺の駐車場路面は、ひどいデコボコの状態です。極力スロープ入口に近い場所に車を停めて、車椅子でアクセスすることをお薦めします。

葉山森戸大明神バリアフリー情報

○駐車場から水天宮への参拝ルート

森戸大明神のご利益で有名なのは「子授かり」。このご利益があるのはお末社の「水天宮」で、本殿へ向かう参道の途中に祠があります。

「水天宮」にお参りしたい場合は、「本殿」とは逆に、駐車場のなるべく手前に駐車します。駐車場から参道の途中にショートカットする通路はすべて段差があり、車椅子では通行できません。駐車場から出て、参道の最初からアクセスするしか車椅子での「水天宮」への参拝ルートはありません。

したがって、駐車場の出入口近くに停めた方が便利です。駐車場出入口付近も、かなりのデコボコ状態なので、車椅子の場合は極力参道への移動距離を短くした方が楽です。

参道はややデコボコした舗装路。快適なバリアフリー道ではありませんが、車椅子で通行可能です。

「子授かり」を祈願すると、お札と「子宝石」をいただけるそうです。「子宝石」は、寝室にお祀りし、毎日手で撫でるとご利益があるそうです。

葉山森戸大明神バリアフリー情報

○森戸海岸へのバリアフリールート

森戸大明神から森戸海岸へは、「みそぎ橋」を渡って車椅子で向かうことができます。

そして森戸海岸の砂浜の大外周辺部には、舗装された周回路が整備されています。ただしこの周回路は、あちこちが砂で埋まり、車椅子での通行は苦戦します。

葉山森戸大明神バリアフリー情報

○葉山元町の有名店

森戸大明神から葉山元町にかけて、周辺はお洒落なお店、老舗の名店、話題のグルメ店などが、数多くあります。個店別の詳細は略しますが、バリアフリー面でお薦めできるお店は、現時点ではありません。

葉山森戸大明神バリアフリー情報

 

森戸大明神は、車利用で、駐車場の停め場所を選べば、車椅子での参拝が可能です。

バリアフリーの観点からは、車道を通行するルートでの参拝や、周辺への車椅子での散策は、積極的にはお薦めできません。

車椅子で行く三浦半島~荒崎公園バリアフリー情報

三浦半島の西岸、相模湾沿いの荒崎海岸一帯は、「荒崎公園」として整備され、限界はありますが車椅子で荒々しい磯の景観を見ることができます。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

 

○駐車場は障害者減免あり

アクセスは車が便利です。国道134号線の荒崎入口から海沿いの道に入るのが一般的なルートで、その突き当りに荒崎公園の駐車場があります。

駐車場は、オフシーズンの平日は無料ですが、週末や夏休みシーズンは有料になります。障害者減免制度があるので、駐車場入口のスタッフに障害者手帳を提示してください。駐車料金が無料に減免されます。

荒崎公園バリアフリー情報

○遊歩道は車椅子通行可

駐車場には障害者用駐車区画の用意があります。磯の方面に行く遊歩道は、駐車場右手奥から始まるので、その近くに駐車すると便利です。

荒崎公園バリアフリー情報

駐車場の近くに公衆トイレがありますが、障害者用トイレはありません。

荒崎公園バリアフリー情報

公園内メインの遊歩道は、アップダウンはありますが、一般的な車椅子利用者なら通行可能な舗装路です。

荒崎公園バリアフリー情報

○丘へのルートは車椅子に不向き

荒崎公園内には「夕日の丘」「ピクニックの丘」「潮風の丘」が整備されています。それぞれ美しい眺望や自然が楽しめますが、丘へのルートは傾斜が強く、未舗装路もあり、車椅子には不向きです。

荒崎公園バリアフリー情報

 

荒崎公園バリアフリー情報

○遊歩道から入江を眺める

メインの遊歩道を進むと、「どんどんびき」という細長い入江が右手に見えてきます。波が打ち寄せて、どんどん引いていく様子が語源ということ。

荒崎公園バリアフリー情報

その手前の入り江は、健脚の方なら磯遊びが楽しめます。車椅子利用者は、無理のない範囲で、入江の鑑賞を楽しみます。

荒崎公園バリアフリー情報

○広場は通過する

その先には「憩いの広場」があり、ベンチやテーブルが設置されています。広場はデコボコが激しい未舗装路面なので、車椅子での移動は快適ではありません。そのまま横を通過して、磯を目指すことをお薦めします。

荒崎公園バリアフリー情報

 

○車椅子で海岸線へ

更に進むと、相模湾に突き出た荒崎、つまり海岸線にでます。さすがに荒崎。静かな相模湾ですが、凪の時でもそれなりの波が打ち付けます。時化の時は更に迫力があります。あまりに激しい時化の時は、危険なので近づかないようにしてください。

荒崎公園バリアフリー情報

○奇岩や洞窟を観る

海の方を眺めると、迫力のある打ち寄せる波の姿ですが、陸の方に目を向けると、長い年月、波に打たれた奇岩や洞窟などをみることができます。迫力のある光景を車椅子から観ることができる、希少なスポットです。

 

荒崎公園バリアフリー情報

○トレッキングルートは続く

この遊歩道の先は、海岸線を貫くトレッキングルートとして人気ですが、車椅子ではここまでです。遊歩道の終点、柵の内側から荒崎の景観を楽しみます。

 

荒崎公園は、遊歩道のアップダウンをクリアできれば、車椅子から荒磯の光景を観ることが出来る公園です。

車椅子で行く三浦半島~横須賀美術館バリアフリー情報

観音崎公園エリアに2007年に開館した「横須賀美術館」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年9月の取材に基づいています。

○駐車場のバリアフリー状況

アクセスは車が便利です。地下駐車場があり、障害者用駐車区画が2台分あります。雨の日でも濡れずに利用できる美術館です。

障害者手帳の提示で、駐車料金は時間無制限で無料に減免されます。美術館受付で手続きを行ってください。

横須賀美術館

○館内のバリアフリー状況

館内には全3系統のエレベーターがあり、車椅子でスムーズに上下階移動ができます。

3系統のエレベーター

3系統のエレベーター

3系統のエレベーター

障害者トイレは複数あり、設備はとても綺麗です。

障害者トイレ

美術館の入館料は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。

全館にわたってスペースに余裕がある設計で、車椅子で快適に利用できます。

館内のバリアフリー状況

館内のバリアフリー状況

館内のバリアフリー状況

○美術館の存在自体がアート

ここを訪れたら、最初に美術館の外観を多方面から鑑賞されることをお薦めします。建築物としてのアートが楽しめます。

美術館の存在自体がアート

美術館の存在自体がアート

そして次には美術館から東京湾の風景を楽しむ。1F正面から。そして「恋人の聖地」に認定されている屋上から。展示室に向かう前に、上質な空間を車椅子で楽しむことができます。

「恋人の聖地」に認定されている屋上

「恋人の聖地」に認定されている屋上

「恋人の聖地」に認定されている屋上

「恋人の聖地」に認定されている屋上

「恋人の聖地」に認定されている屋上から

○企画展・コレクション展を楽しむ

展示室は地階。とても広々した展示空間です。ところにより吹き抜け構造で外光が入ります。

快適なフラット構造で車椅子からゆっくり作品を鑑賞できます。その時の企画にもよりますが、車椅子で困るほどの混雑になることは滅多にありません。

コレクション展では、主な作品の解説書が各所に置かれ、自由に持ち帰ることができます。

企画展・コレクション展を楽しむ

企画展・コレクション展を楽しむ

企画展・コレクション展を楽しむ

○「谷内六郎館」を巡る

次に、常設の「谷内六郎館」を車椅子で巡ります。作品のみならず、窓から見る東京湾の眺望が素晴らしい施設です。

週刊新潮の表紙を飾った氏の作品は、一定以上の年齢の人にとっては、昭和の追憶でもあります。

横須賀美術館バリアフリー情報

「谷内六郎館」は2棟に分かれます。この間の10mだけは屋根無しの屋外。「横須賀美術館」で雨天に濡れるのはここだけです。

谷内六郎館

谷内六郎館

○美術書を読む

無料で美術系の資料を閲覧できる図書室があります。ここも素敵な空間です。渡り廊下のような通路を通りバリアフリーに図書室へ。面倒な手続きなしに、静かな空間で好きな資料を自由に閲覧できます。

資料を閲覧できる図書室があります

資料を閲覧できる図書室があります

図書室の奥には車椅子が入るサイズの大きな個室トイレがあります。このトイレの前の窓からみる東京湾が素敵な景色。トイレの前は絶景ポイントです。

トイレの前の窓からみる東京湾

○託児サービスなども

事前予約制の無料託児サービスがあります。

館内ガイドツアーも充実。

そしてレストランは、オーションビューでお洒落なお店です。

横須賀美術館バリアフリー情報横須賀美術館は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。そして美術館や東京湾の風景を楽しめます。